このところ高松も朝は氷点下で霜が降りている。午前中、ブログ2本アップ。作業机のイラストを描く。私の木工のイラストはパース・展開図を合体させ、さらに必要な細部を入れ、その一枚で構造と作り方が直感的に理解できるように描いている。これは牧野さんの『新日本植物図鑑』の描き方・情報量に近い。
イラレやキャドは確かに便利だが、冷たくて愛がないというか、材料の取り出しや数量計算にはいいかもしれないが、かえってごちゃごちゃして形や表情が伝わってこない。
さて、午後から「背負い子」作りの続き。八ヶ岳の山小屋バイト時代、背負い子は毎日のように使ったものだ。また群馬の山暮らし時代もそうだった。背負い子はたいていスギかヒノキで手作りされていて、2本の縦棒は梯子のように平行ではなくて、内側に微妙に傾いている。そのほうが背負って安定するし、使いやすいのだ。
その背負い子のほぞのころび(傾き)をどのようにスミ付けしたらいいか悩んでいた。角度が30度とか60度のような解りやすいものなら分度器を使えばいいが、図面を描いてみると高さ800mmの中に3本の貫(ぬき)を入れとして一番上は芯芯で250mm幅、一番下は300mm、本の高さは600mmだから、三角関数で計算すると1.79度だ。これでは理論上算出できても定規からスミ付けするのは困難だ。