23年ぶりの海外旅行・イタリア/10日目・ミラノ〜ヴェローナのスカルパ建築


今日はヴェローナに移動してカルロ・スカルパの建築を見る。その後はいよいよ最終目的地のヴェネツィアだが、ここでは4連泊するので、あとホテルは2つとなった。明け方に雷が鳴り、結構な雨が降り続いている。ここは朝食付きの宿。フロントの前に小さなカフェスペースがあり、そこでバイキング形式の朝食をとる。

ここでも果物はあるが野菜がない。そして、甘いデザートのようなものはある。せっかくなので取ってみた。

イタリア人の朝食は甘いパンにエスプレッソが常食・・・というのを聞いたことがあるが、よくそれで身体を壊さないものだなぁ・・・と感心してしまう。そういえば昨日の朝食を紹介し忘れたが、トリノのリンゴットホテルの朝食は生野菜もたっぷりあり、すばらしいものだった。

ここぞとばかり野菜をたっぷり取る(笑)。

リンゴもパンも美味しい! 当然ながら、添えてあるのはマーガリンじゃなくてバター♫

さて出発。無印で買っておいたカサを取り出し、ザックカバーを取り付けてホテルを出る。

この彫刻、来る時も見た。イタリア王国の軍人、フランチェスコ・バラッカ伯爵を顕彰するためのものらしい。イタリア空軍のエース・パイロット(撃墜王)で、なんでも機体に付いていたマークがフェラーリのエンブレムになっているんだとか。いやイタリアもいろいろありますな(笑)。

ミラノの中央駅に行く前に大聖堂・ドゥォーモとガッレリアを見に行く。ガウディもすごいがこちらミラノ大聖堂もすごい。重機やクレーンのない時代にこれを作ったなんてとても人間業とは思えない。

回廊とガッレリアが雨宿りにありがたい。

知人のデザイナーのKさんがちょうどミラノにいるみたいなので連絡してみたが、これから商談とのことで会えそうもない。先にヴェネツィアに入っていたらしいのでビエンナーレ関係の情報を貰うことにした。

ミラノ中央駅がまたすごい駅舎だった。かのフランク・ロイド・ライトが「世界でもっとも美しい鉄道駅」と言ったとか、うんうんワカル‼️

イッタロに乗ってヴェローナへ。

駅からはバスでカステルヴェッキオ城へ。ところがまたしても休館日・・・そんなバカな、木曜に休館する施設があるのか?

気をとりなおして雨の中ヴェローナの市民銀行を探しに行くが、見つからないので広場で食事することに。

道路、歩道はすべて石畳。そのバリエーションにも目をみはる。

広場の北西端、1405年から1797年にヴェローナを支配したヴェネツィア共和国のシンボルである「翼を持つライオン」像。

エルベ広場。ここは世界遺産地区。

ヴェローナの象徴、エルベ広場のマドンナヴェローナの噴水。

広場のレストランでトリュフとポルチーニのパスタを頼んだ。飲み物は当然ワインを勧められるのだがソーダで。ドルチェにはティラミス、そしてエスプレッソ。

ティラミスでかい・・・が美味い♫

その後、市民銀行が見つかる。初めて見るカルロ・スカルパの作品である。緻密で知的なデティールだ。

スカルパお得意のアイコン。

鉄柵。

しかしこの界隈の建物は本当にすばらしく、ただただ感嘆して歩いてしまう。観光客が多いのにも驚いたが日本人はほとんど見かけなかった。

雨が上がったのでもう一度にスカルパの銀行に戻り、じっくりスケッチをする。

スケッチの効用は対象をじっくり観察することができるということだ。構造を把握しないと細部の線と影が描けない。そのディテールを観察することが、また深い学びになる。雨模様で時間もなかったので彩色はできなかった。

シニョーリ広場のダンテ像。ダンテは1300年頃ヴェローナを統治していたスカラ家の賓客としてこの地に滞在し、『神曲』の天国編を執筆したといわれる。当時のヴェローナはスカラ家の統治により黄金時代を向かえており、フィレンツェを追放されたダンテはここが第2の故郷であった。

ヴェネツィアの「翼のあるライオン」が各所に現れ始める。

宿へのバスを待つが遅れているので歩いてしまうことにした。歩くたびにおもしろい被写体が現れるのでこれまたやめられないのだった。

今日の宿は個人宅のお屋敷を利用したもので、女主人が出迎えてくれた。明日はカステル・ヴェッキオに行くのだと伝えると、

「スカルパね、あなたはアーキテクト?」と訊くのだった。

ヴェローナはスカルパよりも「ジュリエットの家」で有名で(シェイクスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」の舞台がここヴェローナで映画や舞台で有名なバルコニーがある)、そのジュリエットの家(これは後からとってつけたものなんだが💧)を一目見ようと多くの人が行列を成し、恋愛成就のためにそこに立つジュリエット像を触っていく。ヴェローナは愛の町としてのイメージが定着し、カップルに大人気なんだそうな。

そのせいか、ホテルの内装はフリルのついたカーテンやド派手な寝具やら、やたら少女趣味というかヘンテコなものが多く、日本から宿を予約するのに苦労したのを覚えている。ここはそうではなかったけれど、たしかベジタリアンの朝食という表記に惹かれたのだが、朝は乾物のパンと自分で湯で入れるティーバッグのみだったりしてちょっと驚いた(笑)。

Ca’ Vajon
Via Santini, 56, ヴェローナ, 37124, イタリア
電話+393473045228
ダブルルーム 専用バスルーム付 € 73.64
10 % の消費税/VAT 込 € 7.36
合計料金 € 81(13,450円)


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