鎌倉山農園の母屋は石垣の上に作られている。あらためて眺めてみると、かなり高さがあり、しかも精巧である。いま、このような自然石の石積みは、全国どの地区でも技術を伝承する世代が消滅しつつある。もし崩れて公共的な工事になった場合、100%コンクリートの擁壁工事にされてしまう。
しかし、矢野さんの理論によれば、コンクリート構造物は水も空気も遮断して大地の機能を弱らせ、植物を衰退させるのだから、やはり空気と水を通す昔の石垣がいいのである。
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