古民家改装取材


DIYの雑誌『ドゥーパ!』から取材が来る。古民家の改装の特集号で、わがアトリエの改装具合と暮らしぶりを撮りたいという。んん、だいじょうぶかなぁ、と一瞬躊躇した。古民家の改装といえば、贅をつくして移築改装する完成品の例がよく雑誌に載っているが、

「これってちょっと違うよなぁ」

と、僕らは思っていたのだ。ぱっと見、おしゃれな都会人ウケするような写真ばかりで、当然のことながらたいがいオーナーはお金持ち。一見簡素に見えて、実はかなり贅沢である。

それは下男下女を使った昔の「庄屋様」の暮らし、あるいはヨーロッパ貴族の暮らしに似ている。山に連結し、生活と一体化したものが感じられないのだ。

ところが、山に連結した暮らしを連綿と続けている地元の人は、実際は限りなく都会に近づこうとする暮らしをしている。囲炉裏を封印し、ビニールクロスも合板も使うし、花柄の電化製品に溢れている。絵にならないのだ。

このギャップは見ていて面白いが、互いに学ぶ交差がないように思われる。

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ひぐま


群馬はラーメン屋が多い。しかも、そのスタイルは百花繚乱でレベルが高い、と思う。群馬の外食で気づくのは「肉食」系が元気だ。ということである。海なし県だから当たり前かもしれないが。そもそも畜産が盛んであること。トラック道が多いこと。工場が多いこと。関東平野のすそにあり、土木建築工事に恵まれていること。昼飯でコッテリ外食する人が多いのである。そこに住む人、食を利用する人の好みを、その地の外食産業は反映する。パワフルな外食人口が、群馬の食を特徴づけているように思う。その奥に潜在する群馬の秘密にも気づいたのだが、それはいずれ語ることにする。

さて、以前から気になっていた太田の「サッポロラーメン羆(ひぐま)」へ行ってきた。12時開店の、10分前に店に着いたらすでに行列。

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サンショウと蜂の巣


5月の日記に書いたサンショウの実が赤く熟した。割れ目ができ、中から真っ黒なタネがのぞく。これを採取。割れた皮の部分を乾燥させ、粉に挽くと、例のウナギの薬味になる粉山椒となる。

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林業被害は16億円


過去にない豪雨


今回の台風9号についてネットでいろいろ調べてみた。その雨量、群馬県県議会議員である関口茂樹氏のブログに数字があったのでそれを写してみる。わがアトリエのある藤岡市旧鬼石地区では400ミリ弱(4日夜から7日未明)。これは過去に聞いたことのない破格の雨量だそうだ。ところが、お隣の神流町ではなんと800ミリ。これは1年間の総雨量の半分に相当する。それだけの雨が、今回の台風1回で降ったということだ。

ブログをみて同じ藤岡市の鮎川沿いに住むIさんからお見舞いの電話をもらったが、鮎川はなんと水位上昇が5メートルにも達したという。この上流の上日野地区の、9月5日から7日の3日間の総雨量は622ミリ(藤岡市街地では207ミリ。山間部の雨がいかに強力か、ということがよくわかる)。過去最高記録が昭和57年と平成14年に記録した240ミリだから、今回は約3倍の雨が降ったことになる。長年地区に住むお年寄りの話でも「今回のような大雨は初めて」とのこと。

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