台風11号、伊勢神宮の五十鈴川は・・・


西日本を縦断した今回の台風11号。大雨特別警報が出された三重県の現地で実際の豪雨を体験し、伊勢神宮を流れる五十鈴川の様子を撮影してきた。

五十鈴川は昔から伊勢神宮の手洗い場となっており、宇治橋の下を流れ、「おかげ横町」に沿って市内を通り、伊勢湾へと流れ下っていく。8/10この日の午前中は伊勢市内はとんでもない暴風雨で、車で移動するにも横殴りのバケツをひっくり返したような雨でフロントガラスの先が見えず、一時は恐怖を感じたほどであった。

が、雨が小止みになった午後(写真は14:00)おかげ横町へ行ってみると、五十鈴に濁りはあるものの、水位はさほどではないし、濁りもやや緑色を帯びたうす茶色。

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林業被害は16億円


過去にない豪雨


今回の台風9号についてネットでいろいろ調べてみた。その雨量、群馬県県議会議員である関口茂樹氏のブログに数字があったのでそれを写してみる。わがアトリエのある藤岡市旧鬼石地区では400ミリ弱(4日夜から7日未明)。これは過去に聞いたことのない破格の雨量だそうだ。ところが、お隣の神流町ではなんと800ミリ。これは1年間の総雨量の半分に相当する。それだけの雨が、今回の台風1回で降ったということだ。

ブログをみて同じ藤岡市の鮎川沿いに住むIさんからお見舞いの電話をもらったが、鮎川はなんと水位上昇が5メートルにも達したという。この上流の上日野地区の、9月5日から7日の3日間の総雨量は622ミリ(藤岡市街地では207ミリ。山間部の雨がいかに強力か、ということがよくわかる)。過去最高記録が昭和57年と平成14年に記録した240ミリだから、今回は約3倍の雨が降ったことになる。長年地区に住むお年寄りの話でも「今回のような大雨は初めて」とのこと。

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林道取材11.(宮域林/補足)


宮域林のように大径材を早くつくるための施業(受光伐=強度間伐)をすれば、結果的に開いた空間に広葉樹が繁茂し、台風にも強い環境林ができる。が、そのような木は当然ながら年輪は粗くなる。となれば構造材として実用にならないのではないか? という疑問も生まれる。

宮域林では年輪巾の異なる供試体(30cm角、年輪巾大中小それぞれ50本)によって曲げ強度試験を行なっている。その結果は以下の表の通りである。

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林道取材10.(誕生日の宮域林)


昨夜は奥志摩の釣宿民宿に泊まった。これも行き当たりばったり。宮川村を出て夕刻、ガソリンスタンドで見つけた雑誌で探し、電話をかけたのだ。朝食付きで4500円。朝の味噌汁は海藻たっぷりで美味しかった。

伊勢神宮に参拝する。朝の神宮はほんとうにすばらしい気に満ちている。内宮の階段前でウロの入った木を伐採していた。クレーン車を使った大掛かりなもの。その後、宮域林へ。

宮域林は神宮司庁に許可を受けて・・・と思っている人が多いと思うが、伊勢神宮の駐車場から始まって剣峠までの県道12号沿いがすなわち宮域林の敷地なのであって(途中に集落もある)、誰でも見ることができるのだ。

百聞は一見にしかず。まずは宮域林の森を見ていただこう。そして2002.5.17の取材日記の一部をここに再録する。

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宮脇昭氏と供に


今日は埼玉県の鶴ヶ島市で講演。前日からプロジェクターで映す資料を作ったり忙しかった。その仕事が全部終わらず、早朝起きて残りをやろうと思って窓を見ると雪(!) 慌てて早めにアトリエを出る。国道に下りると雨に近いみぞれになって、ほっとする。「つるがしま里山サポートクラブ」の招きで、今回はNPO法人設立記念講演というふれこみで横浜国大名誉教授の宮脇昭氏をトリに、僕はその前座で「人工林の現状とその解決策としての鋸谷式間伐の話を」という依頼だった。場所はこの市民グループを支援しているパイオニア総合研究所の一室で。

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