配管する/その1


水道のトラブルがまだ尾を引いている。最終槽に水が溜まらず、ここ数ヶ月はオーバー・フロー水がまったくといっていいほど流れていない。中継タンクを掃除し、水源を直したのだが、まだトラブっている。

この水源は、アトリエと、イタルさんちと、Oさん宅との3件共同で使っている。最終槽から3本に管が分かれて各戸へ地下配管されているのだが、それは16mm程度の塩ビ管であり、石垣を縫い、樹木の根のすき間を這っているのだ。

最終槽に一番近いのがアトリエで、イタルさんちはそれに隣接する。Oさん宅はぐっと離れており、僕ら2件からかなり下流に位置する。

昨日の朝、イタルさんともう一度、雨降るなか中継タンクのチェックに行く。カッパを着ていったのだが、水の作業ゆえ全身びしょ濡れ。そうして調べてみると、水源からの水は、最終槽に来ているのだ。なぜ水が溜まらないのか? どうやら地中管の破損、もしくは一番下流にある Oさん宅に問題があるしか考えられない。どこか下で漏れているのだ。

middle_1184596729

“配管する/その1” の続きを読む


水道工事とオール電化


朝から水道工事のことで悩む。図面をいろいろ描いてみる。配管をそっくり変えて新しいT字管でつなごうかと思ったのだが、地中に埋設された既設管は動かないので継ぎ手をうまく変えることができない。もし配管に手間取ったら他の2軒に迷惑をかけてしまう。

結局、古い管をそのまま活かして、割れた継ぎ目を針金でしばり上げくっつけることにする。錆びないようにステンレスの針金を買いにいった。そして布やビニールやテープでぐるぐる巻にして、漏水がいくらかでも弱まるよいに補強し、埋め戻した。

middle_1180082488

“水道工事とオール電化” の続きを読む


水道詰まる


「水が出ねえんだよ」と、早朝イタルさんが訪ねてくる。ウチの台所も、外の水も出ない。タンクを調べに行くと、水源からの水は来ている。どうやらまたパイプが詰まったらしい(昨年も同じことがあった)。

まずは蛇口側から自転車用の空気入れとゴムホースを使って空気を送り込んだりしてみるがダメ。昼食後にタンクの水を抜いて調べようということになる。

3軒共同の水道中継タンクは40年以上前に現場打ちのコンクリートで作られた大きな水槽で、中に降りるには梯子がいる。泥抜きの栓を抜いて水位がやや下がったところで、むかし釣りに使っていたバカ長を履いて水槽に降りる。

水の出口にはゴミ避けの網がかけられているのだが、そこには付着物はない。網を取って流出管に長い針金コードを差し込んだり、布をまいた木の棒を押し込んでゴシゴシと何度も動かしてみる。昨年はこれで流れ出したのだが、今年は手強い。

イタルさんもYKも、水槽の上から僕の動きを固唾を呑んで見守っている。何度か水が引く動きがあったが、ついにぴくとも水が動かなくなってしまった。

そのうちに雨が降り始め、雷まで鳴り出す始末で、いったん家に戻り待機。なんと大粒の雹(ヒョウ)が降り始める。イタルさんちのナスは葉に穴が開いてしまったとのこと。アトリエの畑ではゴボウの葉っぱが穴だらけになった。

middle_1180080825

“水道詰まる” の続きを読む


「類推」と「直感」


昨日の畑仕事は予定よりだいぶ進んだ。今日は午前中だけ手伝う約束だが、それも早く終わった。ここに住む人たちにとって、ジャガイモを植えるということは、畑シーズンの始まりを意味する重要な行事なのだ。

「いやあ、ありがとう。オオウチさんたちのおかげで本当にうまくいった。一人というのは、二人の半分にはなれないね」

などと先生は意味深なことを言うのだった。

middle_1140770927

“「類推」と「直感」” の続きを読む


囲炉裏でパンを焼く


囲炉裏にあたりながら年賀状のデザインなどをやっていると、イタルさんがやってきて「外の水道が壊れちまったんだ。塩ビの接着剤は持ってるかい?」という。凍結で破裂したようだった。アトリエにはいざというときのために塩ビ管はいろいろな径を用意してあり、曲がりや径違いのジョイントなど、様々なヤクモノも揃えてある。それらを組み合わせてなんとか修理できた。「材料代だけでも払わしてくれんかの」とイタルさんは言うが「いつもお世話になっているし、困ったときはお互い様ですから」と断ると、お酒を1本持ってきてくれた。

“囲炉裏でパンを焼く” の続きを読む