装丁とイラストマップ


3/14の日記に書いていた装丁仕事が仕上がった。戸澤英男さんの『家庭菜園全科』(農文協)というシリーズもの(全五巻)で、今回は葉もの茎もの類(1)(2)の2冊。技術書は表紙に写真を並べるものが多いが、編集部の意向もあって文字を活かしたデザイン。鉛筆と水彩でやわらかいイラストを描き、小さくはめ込んだ。

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イラストマップ、市民の森


埼玉の森林NPOから依頼されていたイラストマップが仕上がる。4色データだし、ISDNで送るんじゃかなり重いファイルなんだけれども、先方はプリンター仕上げだというのでjpgならなんとかメールで送れるのだった。先方はマップの仕上がりに喜んでくれたみたいでホッとした。イベントに使ったり看板化も予定しているそうだ。

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I新聞の日曜版、花園再び


この年の初め、しばらくぶりで水戸在住の編集者Sさんからイラストマップの仕事依頼が来たが、そのギャラは以前にもまして驚くほど低額で、とても現地取材して時間をかけられるような金額ではないのだった。ところが、Sさんは地元紙『I新聞』の新規日曜版に連載をもつ話が来ているらしく、そのイラストレーターに僕を起用したいというので、そのからみもあって引き受け、現地取材もこなしながら、なんとか作品を描き上げた。その経緯はブログにも書いた。

▼打ち合わせ
「笠間と結城」2006/1/8

▼取材
「筑波山』2006/1/19
「ひたち野」2006/1/20
「霞ヶ浦は今」2006/2/14
「土浦のカワセミ」2006/2/15

▼制作
「イラストマップ仕事中」2006/2/8
「仕事中」2006/3/15
「マップ完成」2006/3/20

I新聞社は今年の春、「食、健康の新提案をする」というふれこみで日曜版を新設したのだ。4頁・オールカラーというから、これは極めて重要な、いわば社運をかけた展開といっていいだろう。そのカラーページにSさんが連載を持つということは、これまで仕事をコラボレートした者として、実に喜ばしいことだった。僕にとっても故郷の地元紙でイラストマップを連載するという、願ってもないチャンスがやってきたわけだ。

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鶴ヶ島、古河へ


埼玉県の鶴ヶ島市で活動するNPO団体からイラストマップ製作の依頼を受け、皆の活動日に調査に行った。場所は鶴ヶ島市が「市民の森」として一般市民に開放している平地林で、スギ・ヒノキ、雑木林が混在している。全体にけっこうな広さがあるのだけれど、平地だけに様々な施設が入り込んでいる。変電所、ゴミ処理場、建設資材置き場、養鶏場。中を流れる小川はトンボやホタルの生息に最適と思われるが、上流の工場が塩分を流していて水質はよくないという。

人工林の運命としてご多分に漏れず、放置、線香林化、風害を経て強度間伐、その後再び放置。ここでNPOに手渡されて整備が始まったところだが、ではいったいこの森をどのように整備・運用していくのか、というスタート段階にある。残されたスギ・ヒノキは太く育ったものもあるが、割れ、曲がり、虫食いなどが入っており経済林としての再起は難しそうだ。ツルがはびこっていてある意味壮観である。

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マップ完成


午後から仕事の最終仕上げに入る。

僕のマップは河川と田畑など土地利用も色分けするので塗りにも手間がかかる。あらかじめ相方に色分けの下図を作ってもらっていたものを参考に、水彩で色を置いていくのだが、これも一色の色をただ塗ればいいというものではないのだ。マスキングシートやマスケットインクでマスキングした後、道路やカットに色を置かないように微妙な筆使いでしかも素早く描いていく。

このマスキングもやる場所とやらない場所があるのもコダワリなのであるが、手間の結果としてPCでは絶対に出せない、柔らかく深い味わいが生まれる。今回はカットに鉛筆線を使ったので、いつもの方法で絵が弱くならないか? 試験的に描いたものをPCに取り込んで試しながら塗り始める。

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