さて講演当日。ホテルで早起きして資料のチェック。私はパワーポイントではなくiPhotoのスライド機能を使う。資料が足りないと思ったら過去の写真やイラストを引っ張り出してフォトショップで合成し、iPhotoのアルバムに挿入すればよい。
会場は駅前のAOSSA最上階にある県民ホール。2番手の私は持ち時間1時間というメインの基調講演。
今回は「里山砂防」における道づくりがテーマで、福井県土木部という林野とは違った媒体からの要請であった。四万十式作業道の工法に感銘されたとのことで、道づくりだけでなく、砂防と森林について様々な観点から話してほしいとのことだった。
たとえば再生の基本となる日本の気候風土と森林の関係や、樹種における砂防上の特質、私の経験から里山資源の利用法など、話すことはいくらでもあるのだが、前半に日本の自然と里山の話を30分、後半に四万十式作業道のことを30分と話した。四万十式を理解するには、前提となる日本の森への理解が不可欠だからである。