コペン、西へ


前々から計画していた西日本方面の大旅行を、明日からコペンで行ってきます。

というわけで、ここ数日忙しい日々が続いた。
今日はY氏の整備工場で車のチェック。
それに手みやげの作品も制作したりして。

13日は新たに畑を耕してホウレンソウを蒔いた。
14日はY先生宅の柿の枝が折れ、大量の青い渋柿が入手できた。
これで柿渋を仕込もうと思う。

今回の旅は、もちろん林業関係の重要な取材も兼ねている。

モバイル体勢ができてないので、日記は更新できないけど、
友人のPCとかネットカフェを探してアップできるかな?

では行ってきます!

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一周年


ここに定住して今日でちょうど1年になる。というわけで昼からお祝いの酒盛りでもやりたいところだが、暑いさなか畑でくたくたになるまで汗をかく。6畝ほど耕してキャベツとタマネギの種を蒔いた。キャベツは春蒔きをやってみたが結球せずカメムシなどの虫害がひどかった。そこで下側の畑に場所を変え、木質系堆肥を漉き込んでそこに蒔いた。

「耕す」といっても僕らの畑は傾斜があって耕耘機は使いづらいので手鍬でやっている。だからそんなに深く掘るわけではなく、表面の雑草の根を掘り返して取り出す程度である。これぐらいはやっておかないと、種から育てるには雑草の妨害が強過ぎてしまうのだ。

雑草の根を起こすとき鍬は短めの2本鍬が便利だ。斜め上に立って進行方向に向かって土を山側に上げるように掘り進んでいく。その後、軽く土をほぐしながら、雑草の根や石などを取り去る。次に畝切り鍬で畝の溝を切って畝山をつくっていく。斜面の畑で最も重要なのは耕転のさい土を谷側に落とさないことだ。雨のたびに畑の表土は谷側に移動しているから、作物が育っている最中も、畝の斜面を平鍬でひっかくように山側へ土寄せする。畝切りのときはさすがに山側に立ってするのは腰に負担がかかるので逆位置になることが多いが、鍬使いのトータルで土の移動が下がらなければいいわけだ。

雑草を抜かずに、作物の成長を阻害するようになったら根元からカマで切り取るようにすると、この表土の流れはずいぶん防げる。そして刈り取ったものを作物間にマルチ(伏せて)しておくとさらに効果的だ。

周囲の畑では雑草は徹底的に排除されているので、表土はかなり流れる。そこで肥料を大量に入れる畑もある。山の畑は小石が多く、水はけは抜群によく地面が暖まりやすい。だから即効性の肥料が効きやすい。土地の人に「昔よりもカメムシが多くなった」と畑の被害を聞くことが多いが「肥料のやりすぎ」が原因ではなかろうか(※)。また、かつてはコンニャクを出荷する農家が多く土壌消毒剤をどこでも使っていた。いまそれが少なくなって、土が自然化する過程なのかもしれない。

今年の春、初めて畑を起したときに比べて、土はとても柔らかくなり、ミミズもたくさん出てくるようになった。山の畑はその上にある山林から雨のたび土が補給される。また落ち葉などの木質素材が大量に入手でき。自然堆肥が簡単につくれる。雑草のコントロールで表土を流さないことは、斜面の畑で自然農をしていく上でとても重要なことに思える。

手を休めて振り返れば、雑草と共存した美しい畑が広がっている。これに慣れてしまうと、露出した土と作物だけしか見当たらない畑のほうが、異様な光景に見えてくるのだった。

明るいうちに風呂で汗を流し、2回目の収穫の枝豆とカレーライスで夕食。採りたての枝豆は短時間で茹で上がる。自然塩をふって風で冷ますと風味が守られて、味も素晴らしいが栄養価もまた凄いのだろう、食後にこれだけで満たされたような充実感がある。モロヘイヤも採りきれないくらい育っている。これはさっと茹でて醤油をかけて食べる。くせがなくぬめりがあって便利な野菜だ。カレーのジャガイモとニンジンは自家製。来シーズンはタマネギも、ね。

追記:カメムシはスギ・ヒノキの球果の汁を幼生時代からのエサとするので、拡大造林でスギ・ヒノキを増やしたこと、その手入れを怠っていること、が原因と後で知った。

カメムシ大発生、その原因は人工林なのに・・・


山暮らし連載、経過報告


10,11日と『現代農業』の連載の本描きに入る。この連載、見開き2枚、4ページなんだけど、文、イラスト、写真の三つどもえで、たとえば写真の選択やキャプションもすべて自分で考えている。今回のテーマはトイレ・ゴミ・排水などのノウハウに迫る。この捨てるという行為が都会生活ではなかなか見えてこないし、その本質をしっかり活字にしている人が少ない。この連載、単なるアイデアや事例の紹介ではなく、自然の中の暮らしの本質が鮮やかに浮かび上がるようにしたいと走り続けている。
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アレチウリとハチ


朝、Y先生がハクサイの苗を持って来訪。いただいた苗を、以前シュンギクを育てていた畝を開墾しなおして植えた。雑草を抜き取り、落ち葉堆肥を漉き込んだ。土はかなり柔らかくなっており、ミミズも増えている。一輪車も移動できないような傾斜地なので、堆肥は土嚢袋に入れ、背負子で運ぶしかない。土は大事に作っていきたいし、過去の肥毒を消すためにも、外部からの動物性堆肥などは入れたくないのである。ここで使ったのはカシの剪定枝に大量についていた緑葉を中心に、切り返ししながら半年以上かけて堆肥化させたものだ。
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ツリフネソウ


いきなり無農薬、雑草との共存という自然農を目指した僕らであったが、さすがに失敗もある。イタルさんからもらったラッキョウ苗を植えたのはいいけれど、草取りをせずはびこってから刈ればいいや、と思っていたら、ラッキョウ苗の成長は遅い。気がつけば雑草に埋もれてしまい、かき分けて雑草刈りするうちにラッキョウの芽を切ってしまったりする。いつしか収集がつかず、畑はボウボウの雑草緑地と化してしまった。ラッキョウの緑はどこかに見えなくなってしまったのだった。

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