手仕事で、木クズは燃料に


最近、林業雑誌なんかに「チェーンソー・アート」の記事がよく載っているけど、はっきり言ってオレはあれ好きじゃないぜ。しかも、伐倒した生の伐り株に直接アートしちゃうヤツもいるらしい。なんか可愛そうというか残酷というか・・・(そう思わないのかな?)。アートならちゃんとノミと彫刻刀でやればいいじゃん。ガソリン使ってオイル使ってうるさい音たてて排気ガスまき散らして、あんなものに夢中になるヤツの気が知れん。

「チェーンソー・アート」で村おこしだって? はっきり言おう。山村の「旧住人」でチェーンソー・アートに理解を示す人はほとんどいないと思うよ。木は使うもの。売り物。燃やすもの。そのために植えたんだからね。そして機械や燃料は、大事に使うものなんだ。ムダなことは絶対にしない、それが山に生きるってことだ。それが自然の中で暮らす「掟(おきて)」なのだ。

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脱穀、終了!


連日、小麦の脱穀に追われる。この季節、貴重な晴れ間にはすかさず麦粒を干さねばならない。そうしないとうまく粉に挽けないし、カビが生えたりして台無しになってしまう。脱穀できた分を干しつつ、残りの束の脱穀を急ぐ。束は室内の縁側(廊下)に新聞紙を敷き、角材を渡してその上に保管してある。天気がいい日を狙って刈り取りしたのだが、一晩で新聞紙が濡れている。

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林道取材5.(伐倒仕事、ドライマティーニ)


コペンからチェーンソーを取り出して仕事。とある敷地の広葉樹の伐採を頼まれていたのだ。放置しているうちに大きく育ってしまい、手に負えなくなる前に整地したいとのこと。倒した後の枝の整理はもちろんのこと、駐車スペースにもなるため根株を地面ぎりぎりまで切り込まねばならない。

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山村のコンクリート


午後、イタルさんがやってきた。

「オオウチさんとこの庭のザリ、貰えねえかい・・・」

ザリって何? と思ったが、よくよく聴いてみると、コンクリートを打ちたいので骨材の砂利(ジャリ→ザリ/群馬の訛り?)が必要、ということらしい。

工事現場はアトリエのコペン駐車場のある道(イタルさんも日常使っている)。その割れ目を直したいということらしかった。へこみは電柱の工事の人が作ってしまったらしいが、実は数ヶ月前から、穴の陥没がやや大きくなり、心配していたところだった。

で、その穴にコンクリ-トを打って塞ぎたいのだが、セメントは水で練っただけでは強度が弱い。その中に砂と小石(ジャリ)を混ぜるとコンクリートになるのである。

イタルさんの言う「庭のザリ」というのは、アトリエに隣接するイタルさんちの下屋の雨排水が、一部ウチの庭を伝って石垣から落ちる(染みる)ようになっているのだが、その溝をいっしょに掘ったこときジャリが多く出てきたのを、イタルさんは覚えていたのだった。

「今日は出かけるのかい?」

「手伝いますよ」

山村では突然仕事が始まるのだ。コンクリートの打ち方を覚えるいいチャンスである。

イタルさんはこの地で養蚕と農業で暮らしてきた人だが、出稼ぎで土木工事に出たときもある。だから、現場仕事はとても詳しい。山村の人たち(7~80代の老人たち)は、身の回りのことは木こりも土木工事も大工仕事もほとんどこなす。凄いことである。

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巣洞用のクリの木


昨年からニホンミツバチを飼い始めた。といっても、すでに巣づくりができている樽を譲ってもらったのだが、なにせ1樽なので今年は絞らずにこの春の分蜂を待ち、何樽かに増えてから蜜を絞ることになる。

その巣箱の樽を作るために、ちょうどいいクリの木の倒木を貰い受けたことは前のブログにも書いた。が、あれからいろいろ忙しくてまとまった時間がとれず、雪が積もった現地に先日ようやく行って2個だけ取ってきた。かなりの重量である。1個1個別々に背負子でアトリエまで荷上げした。

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