薪使いの思考


火鉢に自家製の燠炭を使う


暖かい日が続いている。菜の花がもう開花し、ミツバチが動き始めている。おかげでこのところ、薪ストーブに火を入れていない。アトリエの薪ストーブ、通称「トラちゃん」が1階の部屋に入ったのが昨年の10/26。薪ストーブ特有の暖をずいぶん楽しませてもらったが、さすがに薪を大量消費するので毎日は使えない。よほど寒い日を除いては、火鉢と電気コタツで暖をとっている。

その火鉢に使う炭は、囲炉裏でできる燠(おき)炭である。囲炉裏で料理と食事を終えて和室に移るとき、小さなシャベルのようなもので燠火を火鉢に移動する。また、これを消し壷に入れて保存。壷が炭でいっぱいになったらスーパーの買い物袋にとっておく。それも使う。これは集落のおばあさんたちに教わったのだ。

囲炉裏で大きめの枝を燃やしていると、先端に真っ赤に燃える熾ができる。大きく成長した燠を火ばさみでコンと叩くと燠が落ちる。それを消し壷に入れて蓋をする。蓋をすれば火は消え、すでに入っている炭にも火はつかない(ただし、蓋を忘れたりすると、消し壷自身が火鉢となって大変なことになる)。「火消し壷」はいまホームセンターでも売っているが、蓋付きの料理鍋でも代用できる。底が焦げるので薪を2本渡してその上に鍋を載せればいい。

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2階へ


今年は1月からすでに温かい日があって、囲炉裏ではなく外(庭先)でチビカマを出して朝食兼昼食をとることも多くなってきた。が、チビカマを外へ出してみたものの、今日は風が寒い。囲炉裏に変えようと室内に鍋を移動した。

ところが庭に戻ると風が止んで、再び温かい。うーん、中か外か、ぎりぎりの線だナ。コルビュジエの写真集なんぞを読みながらコーヒーをすするうちに突然閃いた。

チビカマは鋳物のカマドで軽いので移動できる(少々の火ならそのまま移動も可、というスグレモノである)。また、底に足があるので室内でも使えるのだった。そうだ、2階を使おう!

2階は倉庫状態で、ちょこちょこと掃除はしているものの、改装はまだ手つかず。だから階段から土足で上がっている。南側は障子もすべて取り払ってあるので、板戸を開けると全面開放のテラス、という状態になる。

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ハチの巣洞を彫る


1/22のブログに書いたクリの丸太を彫りにかかる。チェーンソーで穴開けして、専用のノミでくり抜いていく。このノミ、Kさんが万場の鍛冶屋さんに特注して作らせたもの。その鍛冶屋Sさんもハチ飼いゆえ、実に彫りやすく堅牢なノミだった。

2樽を実質1日で彫ったがその間、刃こぼれは全く無し(驚き)。彫り出した木っ端はもちろんカマドや囲炉裏で使う。

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土浦の駅前旅館


渋沢栄一は近代黎明期に様々な事業を成したことで歴史に名を残したが、出身地の地元埼玉県深谷には、その創出に関わった日本で最初のレンガ工場があり、現在の深谷駅はレンガで装飾された建物になっている。

27日の紙芝居ライブ会場もまた(ここは熊谷だが)、レンガをかなりの量使った建物であった。構造的には鉄筋コンクリート造なのだろうが、レンガを貼ることでぐっと温かい表情になり、調湿度や波動で人にいい効果もあると思う。レンガは粘土と砂を混ぜて圧縮・乾燥させ、高温で焼成したものである。陶器に近い素材なのだ。

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