最強のカツ丼と乳酸キャベツ(古漬け)


カツ丼を作った。カツ丼を作るために出汁をとり、カツ丼をつくるためにカツを揚げる・・・というところから用意周到につくったカツ丼である。家で揚げものをするのは油は飛び散るし面倒くさいものだ。だから、いつもならフライパンに1cmくらいの油を敷いて、炒め揚げにする簡略な方法をとる。が、これは火加減の調整が難しい。油が少量なので材料を入れたとたんに温度が下がる。火を強めれば今度はすぐに適温を超えて温度が上がり過ぎる・・・。

で、最近発見したのがやはり1cmくらいの油を使うのだが、なんと火を点ける前の低温からパン粉をつけた肉を入れて、揚げる方法である。このやりかただと油跳ねが少なく、火力調節がしやすい。最初、中強火で熱していき、パン粉の周りからたくさん泡が出てきたところで火力を落とせばいい。浅い油の弱点を補うために、一度返す前にスプーンで油をかけてやると揚げむらができにくい。

これで本当に普通に揚がるのか? べたつかないのか? コレが、まったく遜色なくとんかつが揚がるのだ。しかも、この方法だと徐々に熱されるために、筋切りしなくてもカツが反らないというおまけがつく(切れ目がないから肉の味も守られる)。これは料理研究家、土井善晴さん考案の方法である。

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小さな鉄のフライパンを用いてこの方法で揚げ、揚がったら油はステンレスのあく取りで漉しながらボールに空けて、フライパンをすぐに水洗いしてどんぶり鍋として再利用する(ボールの中の油は冷めてからガラス瓶に移して、フタで密封して冷蔵庫の野菜室に保存しておく)。

肉は揚げる前に常温に戻しておく。塩コショウはしない。鍋で味をつけながらもう一度煮るのだから、塩は要らないし、火加減は肉の中心が赤いくらいでちょうどいいのだ。

出汁は鰹節でとり、醤油と酒とみりんと砂糖で味付けする。私は料理に砂糖は滅多に使わないのだけど、このときばかりは入れないとカツ丼の味にならない。2~3ミリに切ったタマネギを入れ、切ったカツをのせて火を点け、この出汁をかける。

で、難しいのは溶き卵をかけてフタをして美味しそうに仕上げることなのだが、温度の高い泡立つところに溶き卵を落としていくと濁らないらしい。また。玉子は溶きすぎないで白身を切る程度にし、カツの上に白身がうまく固まってそこにミツバやネギの緑がのると美しい。それをきれいにご飯の上にのせる・・・これが毎回うまくいかない。

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やっぱり丼用の専用鍋がないとダメだな。しかし、このカツ丼、いまのところ最強である。(もう外でカツ丼食べるもんか・・・)と心に誓わせるくらい美味い。本物の出汁や醤油、そして三河みりん、などが当然効いている。

次回はさらに自家製パン粉で揚げてみたい(日頃食べている美味しいと思った食パンを使って、生パン粉をつくるのだ)。

4月に仕込んだ乳酸キャベツ、冷蔵庫で保存して半年後。色は古漬け状態だが、まだぜんぜんイケル。というか、苦みが消えてむしろ美味しくなっている。ハードチーズとサンドイッチにすると美味い。

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このキャベツは畑で小さく結球した貧弱なもので、棄てるのも惜しいとダメもとで仕込んだものだ。レシピ本には冷蔵保存で一か月保つ・・・とあったが、無肥料栽培のキャベツなら長期保存可能なのかも?(キャベツを長く保存すると、有機肥料を多投した畑のものは腐敗してどろどろになるが、無肥料のものは収縮して乾物になる)。

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乳酸キャベツ、塩レモン(2016/3/25)

乳酸キャベツその後(2016/3/31)

漬け物2種(2016/4.8)


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