「大地の再生」南山城村リンダ邸(2日目/後編)


さて、矢野チームが斜面への歩道取り付きを一段落して鋼矢板のある下に降りたところまでレポートしたわけだが、その間に他の参加者は何をしていたのかというと、大地の再生スタッフの指導のもと、崖崩れ上部の平地に水脈を入れていたのだった。

全部で3本の水脈が切られ、中に炭・コルゲート管・有機資材(竹・枝葉など)が配置される。屋根や上部の農地の雨水がこれらの水脈溝に集まって、崩壊斜面へと排水される。重要なのは斜面に落ちる手前で大きめの点穴を配備しておくことだ。

一気に全部放出させると崖の天端の土を削って泥水を出してしまう。いったん手前で点穴を作っておくと縦方向に浸透し、泥濾しのクッションにもなる。

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「大地の再生」南山城村リンダ邸(2日目/前編)


リンダ邸2日目、Mさんの古民家前に集合して今日の予定を確認。昨日の見回りと草刈りなどで地形や水脈の全体像がわかった。あとはどこに水脈をレイアウトして薬師川に落とし込むのか。

脈が全体につながることに集中する。すでに崩壊斜面にはいく筋かの水脈ができているが屋根排水が集中する場所、U字溝の勾配に無理がある場所も見受けられ、そこからの排水溝をうまく斜面につなげる配慮が必要になる。

施工は「場」という器があって、そこに「人・材料・道具」という内なる環境でエネルギーをかける。そのとき自然の(空気や水の)脈をふさがないということが大事だ。そして作業中、人の動線もふさがないこと。なにしろこの敷地に40人超の人が動くのだ。怪我のないように・・・「物を置く」「人が動く」この作法が行き渡っていると、身が守られる。そんな注意が矢野さんから述べられる。

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