原木の木ごしらえ(秋の備長炭取材その1)


Tさんの窯場は口焚きの最中だった。

その火加減を維持しつつ、今日は「木ごしらえ」(窯にきれいに詰めるために真っ直ぐにのしたり、太い原木を割ったりという作業)を見せてもらう。

炭需要が激減し、山林が放置された期間が長かっために、原木は太いものが多いそうである。太すぎては炭に向かないので半割り4つ割りにする作業がある。

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熊野古道・滝尻付近の崩壊地工事


四国高松から熊野へ行くときは、徳島からフェリーで行くか陸路で大阪回りでいくか毎度迷うが、今回は陸路で。高速を乗り継いで、南紀田辺までおよそ300kmの距離だ。朝出て早朝のうどんを1杯食い、途中どこかのパーキングでトイレ休憩を入れて、昼には熊野に到着できる。

関東に住んでいればこうはいかない。だから熊野の森を広く深く取材するには、関西圏に住まうことが非常に重要な条件になってくる。私の場合は、四国に住むことで熊野を描くことを与えられた。

田辺で高速を下りて、熊野の山間部に入る最も重要なルートは国道311になるわけだが、最初に冨田川の左岸に人工林に覆われた山が目に付き始め、いよいよ山に差し掛かるというところで正面に、びっしりとヒノキに覆われた、それは見事な間伐遅れの人工林の山が近づいてくる。

この山は私が初めて熊野を訪れた2003年のときも、目立って印象的だったので撮影した記憶があるが、当時とまったく同じ姿のままで、ある意味感動してしまう。そして面白いことに、この道沿いには森林組合の事務所があるのだ。右下の真新しいコンクリート処理は、2011紀伊半島豪雨のさいのものである。

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