宮域林のように大径材を早くつくるための施業(受光伐=強度間伐)をすれば、結果的に開いた空間に広葉樹が繁茂し、台風にも強い環境林ができる。が、そのような木は当然ながら年輪は粗くなる。となれば構造材として実用にならないのではないか? という疑問も生まれる。
宮域林では年輪巾の異なる供試体(30cm角、年輪巾大中小それぞれ50本)によって曲げ強度試験を行なっている。その結果は以下の表の通りである。
囲炉裏暖炉のある家 tortoise+lotus studio
イラストレーター・著作家、大内正伸のブログ
宮域林のように大径材を早くつくるための施業(受光伐=強度間伐)をすれば、結果的に開いた空間に広葉樹が繁茂し、台風にも強い環境林ができる。が、そのような木は当然ながら年輪は粗くなる。となれば構造材として実用にならないのではないか? という疑問も生まれる。
宮域林では年輪巾の異なる供試体(30cm角、年輪巾大中小それぞれ50本)によって曲げ強度試験を行なっている。その結果は以下の表の通りである。
昨夜は奥志摩の釣宿民宿に泊まった。これも行き当たりばったり。宮川村を出て夕刻、ガソリンスタンドで見つけた雑誌で探し、電話をかけたのだ。朝食付きで4500円。朝の味噌汁は海藻たっぷりで美味しかった。
伊勢神宮に参拝する。朝の神宮はほんとうにすばらしい気に満ちている。内宮の階段前でウロの入った木を伐採していた。クレーン車を使った大掛かりなもの。その後、宮域林へ。
宮域林は神宮司庁に許可を受けて・・・と思っている人が多いと思うが、伊勢神宮の駐車場から始まって剣峠までの県道12号沿いがすなわち宮域林の敷地なのであって(途中に集落もある)、誰でも見ることができるのだ。
百聞は一見にしかず。まずは宮域林の森を見ていただこう。そして2002.5.17の取材日記の一部をここに再録する。
朝方、また温泉につかってから出発。温泉街の喫茶店で朝定食を食べる。朝開いている喫茶店はきまって爺婆様の天国だ。「あんたたちどこから来たの?」とか「かわいい車だねぇ」とか話しかけられつつ、干物をつつくのであった。
本州最南端の潮岬をめぐり、昨夜泊まる予定だったキャンプ場も見に行く。長期滞在の雰囲気の先客あり。洗濯物が干してあったり、太陽電池を掲げていたり、かなりのツワモノである。
初めて熊野を訪れたとき見逃していた「花窟神社」(はなのいわや)へ行く。ここがすばらしかった。大岩がご神体であって、銅製(?)の御幣が立ててあるだけで社殿はない。祭神はイザナミノミコトだが日本書紀によればここはイザナミの墓所なのだ。
早朝、役場で編集部からのFAXを受け取り、田辺さん、Tさんの案内で再び現場へ。
田辺さんは作業道のルート選定をさらに発展させ、新しい概念を編み出していた。これが今回の大きな収穫だった。「崩れない」「開設コストが安い」「集材しやすい」だけではない。これに未来への明るさが加わったのだ。フォワーダーによる集材作業など、現地で働く人たちの姿も見学して、昼に大正町を出発。
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四万十町へ向かう途中で内子に立ち寄る。和紙と木蝋(ロウ)で栄えた町であり、古い街並が保存されている。重要文化財の旧家を見学、独自の晒蝋生産(さらしろう-=高品質で大量の木蝋を生産できる製法)は海外にも輸出されて、巨万の富をもたらしたという旧家の暮らしぶりがうかがえる。そう、外貨を稼いでいたのは繭だけではなかった。しかし木蝋はその製造の特殊性からか養蚕のように広がりをもたなかった。
もうひとつ見たかったのは道の駅「内子フレッシュパークからり」である。産直の農産物販売や、ハム加工パン焼き販売、農産物直営のレストランの成功例として知られる。ここは企業のCI(コーポレイト・アイデンティティ)と同じように、ロゴマークまで作ってレストランの皿や車にまでそのロゴが使われているなど徹底している。
“林道取材7.(内子の木蝋、四万十の焼き肉)” の続きを読む