ライセンス講座@上野原2020(後編)/畑と道具


伏せ焼きは煙突からの白い煙がやがて青色に変わり、それが透明になってきたら焼けた合図だ。まず焚き口の穴を塞ぎ。20〜30分おいて煙突穴を塞ぐ。これでそのまま冷めるまで待つ。

その間にイネの苗しろ作りを教わった。畝溝を切り(ここには直接水路から水が引かれて入る)、三つグワやレーキで地ならしをする。

そこに水に浸けておいた古代米のタネをまく。

その上にくん炭・ピート・もみ殻・稲わら、をまいて最後に細かい土をかける。

その後、ふた手に別れてひと班は果樹園で竹炭焼きを。矢野さんの班は桑久保の農地に行く。前回(2019.9.27)、この放棄畑に矢野さんの指導でブレーカーの先でスパゲティをぐるぐる巻きにするように、雑草をからめ取っていく「重機の竜巻払い」を施していた。耕運すればすぐにでも農作業に入れるほどに草がやさしく落ち着いている。

左手の斜面はやはり前回かなり省力的なやり方で刈ったところである。90日後の検証(

茶畑の上部にある畑は、すでに種まきが終わっていたのだが、矢野さんから畝の切り方が甘いと指導が入り、皆で整地の作業をする。自然農のスタイルは周囲の畑からその存在が浮いてしまいがちだが、全体の脈につながるように、風通しができていれば周囲の人は文句を言わないものだ。

人間は機械を持ったおかげで自然が応援してくれることを忘れ、力づくでやるが、ほんらい道具は人間がラクをするために生まれたのではない、いい作業をするために道具が生まれ発達してきたのだ。

作業は土を耕すためにやっているのではない。くびれ地形・・・空気や水の流れを作るためにやっている。重機の扱いにしても同じである。それにはいったん土木視点を捨てなければならない。

その後、果樹園の竹炭焼き班を見にいく。ここは2019.9.27のプレライセンス講座で夕刻ぎりぎりの時間で結作業をした所だ。重機による水脈の掘り起こし、刈り払い機により風の草刈りが入った。おかげで弱っていたバラ科の果樹が枝を張り、春の花を咲かせていた。

炭焼きはいったんトタンをかけ直したものの、時間切れで水をかけて消火した。これでもいくらか熾炭はできる。また周囲の土は活性土壌として使えるので土嚢袋にとっておき、弱った木の根周りにまくなど有効に使える。

夜は上野原の食堂ですませ、その後事務所に戻って矢野さんと打ち合わせの予定だったが、明日滋賀に向かう矢野さんの車に同乗し、その道すがら打ち合わせすることになった。

古民家へ向かい、久しぶりに社員のK君、そして新メンバーH氏らと飲む。明日は出発前の早朝に今日の伏せ焼きの炭開けをする。それも楽しみ。


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