現在の作業道は、人間の都合で直線に、一定の傾斜でつけようとするために、道自体が大雨のとき川(水路)になってしまう。すると浸透機能が落ちるだけでなく、泥水の流出や、カーブでは水による破壊が起きる。
私はかつて林業のための「四万十式作業道」を取材して本を書いたことがあるのだが、それはローコストで崩れない道を作るためのノウハウで、有機物を用いたり、現地資材を活用したり、最大の注意点としては雨による破壊に細心の注意とアイデアを盛り込んでいて、矢野さんの考え方にかなり近い。が、四万十式には「浸透」を促すという考え方がない。
“大地の再生@宇和島市吉田町/2,みかん山作業道の再生” の続きを読む