この敷地をお借りするとき大家さんに「このへんはいつもジメジメしていて、クリンソウの株があったんだけど・・・」と言われて、僕らは注意していた。そこは水源からのオーバーフロー水が染みていく場所だった。厚く茂った草を刈り、排水溝(といっても幅10~15センチメートルほどのもの)を掘りなおして、春先に見つけたそれらしいロゼット株を保護していった。
そうしたら、見事にクリンソウの数株が開花した話は、昨年のブログにも書いた。そのタネが落ちたのと、さらに埋もれていた株が復活したのか、その場所には100株はあろうかというクリンソウの密集地帯となってしまった。最初に優勢だったワサビの株が、負けそうな勢いである。
しかし、ワサビもしたたかなもので、花が終わって実がつく頃には、茎をランナーのように伸ばし始めて横に寝ていくのである。これで種をこぼせば、水流に乗るものもあり、かなり広範囲に勢力を拡大できるのだろう。もちろん僕らは、ワサビとクリンソウが優勢になるように草刈りなどの手入れをしている。ユキノシタも少し残している。