バスをみる


敷地の草取りと畑仕事に没頭する。ネギは3カ所に植えているのだが、上の敷地のものを分けつして植え変えた。草も抜いて地ならししてから始めたわけだけど、土がふかふかになっていて驚いた。しかし、草の成長はスゴイなぁ。まともに草取りにつきあっているときりがない。しかし放置するわけにもいかない場所がある。水路、道、石垣、庭先など。カラムシなどは人の背丈以上に伸びてしまうし、カラスウリ、カナムグラ、などのツル植物はちょっと目を離したすきに灌木を覆ってしまう。山の植物の夏の成長にはまったく圧倒される。

都会人にはこの感覚が解らないだろう。僕も都会に住んでいた頃は解らなかった。アウトドア遊びを頻繁にやっていたのに、である。だから「植林」が簡単に美談になってしまうのだ。日本の山においては、木は勝手に生えてくるものなのだ。もし植林した場合、日本では「下刈り」という大変な手間が、何年も必要なことを多くの人は知らない。夏の山村農家は草との戦いに明け暮れる。過疎で年寄りばかりになって人手がなければ、除草剤を使うこともある。もちろんアトリエでは使わない。編み笠、軍手、そして手ガマでいく。
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車庫完成


車庫づくりの続き。アトリエまで人力で担ぎ上げた部材(廃材角材ほか)を再び下げるのもばかばかしいんだけど、またしても人力で担ぎ下ろすのであった。廃材のストックの中には、トタンもあれば野地板に使える板もある。釘を抜けば、まだまだ使えるものばかり。割れたりしてダメなものは薪で燃やしてしまえばいいわけだし、抜いた釘だって曲がりを戻せば使えるのだ。

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カトカラ


朝、NHKの朝ドラマ「ファイト」を見てからもぞもぞと起き出す。このドラマ、群馬がロケ地になっており、主人公の優の家は高崎にあるのだ。この退廃爛熟した末期的なテレビ文化の中で、ストレートの直球をズドンと投げてくる清々しいストーリーが良い。重要なキャストである児玉清さんは戦時中の疎開で四万温泉にお世話になったそうで、由紀さおりさんは桐生の生まれとか。

午前中は日記を書いたりして時間が過ぎてしまう。前日仕込んだヒヨコ豆のカレーと畑のダイコンのしらすおろしを食べて、昼からコペンの車庫づくりにかかる。

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2日目


オクラを初収穫。スライスして醤油をかけて食べる。程よい粘り、瑞々しい。いままで食べたオクラの中でダントツの旨さ。しかし雑草がスゴイ勢い。ネギを覆わんばかりのところが出てきたので、さすがにいくらか刈らねばならないのだ。

ここ数日、オオムラサキが出ている。とはいえ何匹もいる感じではない。アオスジアゲハ、ミヤマカラスアゲハなども頻繁に見る。でも全体にチョウの数は少ない。本当は、自然林と里山環境が機能していれば、こんなモノではないのだ。僕の中高時代(30年前)は、有名採集地に行けば、階層構造と多彩な棲み分けをしてうじゃうじゃと飛んでいたものである。

ちなみに、ここ御荷鉾山周辺は僕が中学時代に愛読していた『新しい昆虫採集案内(1)』(京浜昆虫同好会編/内田老鶴圃新社1971年)にも紹介されていて、わがH集落は×印(採集ポイント)が記されている。昔は草原性のチョウ、アサマシジミやヒメシジミも採れていたようである。

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洗剤はいらない


集落の道普請というか、草刈りの集まりの日だった。元、小学校の分校の建物周りを整備する。草刈りも大切なのだけど、いちばん大切なのは、雨水・排水の水まわりですね。校舎の背後の石垣の下から水が吹き出している。長老のイタルさんがその排水路を黙々と掃除している。水の流れを滞らせない。これが傾斜地の山村において、敷地・建物と長らく付合う要(かなめ)なのですね。

石垣も、畑も、家周りも、この水周りをまず整備する、これが絶対なのです。水はおとなしいときは優しい友なんだけれども、敵にまわすとそれは恐ろしい。ちょっと水路を掘ってやるだけで、ずいぶん建物への被害を回避できるんだよね。

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