バスをみる


敷地の草取りと畑仕事に没頭する。ネギは3カ所に植えているのだが、上の敷地のものを分けつして植え変えた。草も抜いて地ならししてから始めたわけだけど、土がふかふかになっていて驚いた。しかし、草の成長はスゴイなぁ。まともに草取りにつきあっているときりがない。しかし放置するわけにもいかない場所がある。水路、道、石垣、庭先など。カラムシなどは人の背丈以上に伸びてしまうし、カラスウリ、カナムグラ、などのツル植物はちょっと目を離したすきに灌木を覆ってしまう。山の植物の夏の成長にはまったく圧倒される。

都会人にはこの感覚が解らないだろう。僕も都会に住んでいた頃は解らなかった。アウトドア遊びを頻繁にやっていたのに、である。だから「植林」が簡単に美談になってしまうのだ。日本の山においては、木は勝手に生えてくるものなのだ。もし植林した場合、日本では「下刈り」という大変な手間が、何年も必要なことを多くの人は知らない。夏の山村農家は草との戦いに明け暮れる。過疎で年寄りばかりになって人手がなければ、除草剤を使うこともある。もちろんアトリエでは使わない。編み笠、軍手、そして手ガマでいく。

トウモロコシが結実し始めた。雄花が蜂蜜のような甘い匂いがする。ネギ畑の草刈りをしているとサワガニが歩いている。トタンの柵が一カ所めくれている。イノシシが入り込んだらしい。ジャガイモの収穫跡地を荒らした跡があるが他の被害はなし。ミニトマト、オクラ、モロヘイヤを収穫。畑でもぎたてのオクラをその場で食べる。

イタルさんちに息子さん夫妻がお盆帰りして、夕刻釣りに出かけた様子。獲物はなんとブラックバス! ミミズを餌に釣ったというそれは30cmくらいはある。集落から国道へ降りた神流ダムの岸からという。僕はバス釣り反対派なんだけど、敷地の木のはぎれでルアーを手作りして、釣り上げたバスをピチットで処理して臭みを抜き、料理に活用するのも手かな? なんてとっさに思ってしまった。

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ミヤマクワガタこの夏2匹目の訪問。巷では「天然モノのミヤマ」は一匹600円とかネットオークションの世界もあったりしてスゴイことになっているらしい。外国産のクワガタもブームだそうで、東南アジアの現地人が日本の市場に向けて採集に奔走しているとか・・・。四国の水がめ早明浦ダム(周囲は膨大な人工林地帯)は干上がりつつあり、香川県は給水制限を行っている。それでも気づかない語られない森の大切さ。嗚呼・・・。

そういえば早明浦ダムにもブラックバスがいるのだ。以前旅したとき、ダムの流れ込みの清らかな水にひらひらとでっかいバスが並んで泳いでいるのを見てしまった。イワナでもサクラマスでもなく、バスというのが心底悲しかった。荒廃人工林・人造湖・ブラックバス。現代日本の山河を物語る象徴的3点セットである。その橋の上にはイシガケチョウが飛んでいたのが救いだったっけ。

無肥料栽培を推進するナチュラルハーモニーの河名秀郎さんのところに『現代農業』から取材が入ったそうだ。これは嬉しいニュース。


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