すだれの涼


梅田のこの借家に昨年6月に越して来て2回目の夏を迎えている。昨年は囲炉裏がまだできておらず、引っ越し荷物の整理もつかず、庭の手入れもままならず、夏の暮らし方など考える暇もなく過ぎていった。

今年はじっくりとこの日本家屋の夏を味わっている。今日は道路側(南東向き)にすだれを吊ってみた。これがなかなか良くてちょっと驚いた。網戸をしていると風が遮断されがちだが、網戸を開けてすだれをしたら、前より風が通るようになった。それに廊下に差し込む日差しに陰ができて、照り返しや蓄熱がなくなったぶん涼しさが増した。

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野菜と井戸と


いい天気になった。庭でチビカマ君で焚き火して、コーヒーを入れつつ読書。その後、畑に出る。豆の残りをまき、草刈りを少し。

小さな手鎌で野菜の周囲の草を刈る。それと水路の土手の草も。手鎌で刈るのは楽しい、昆虫やミミズやクモたちが間近に見える。これがエンジンカッターの場合、刈る場所が視界から離れているので、地を這う虫など観察できない。手鎌ならチョウなども逃げない。かたわらに花と戯れるチョウを見ながら作業するのは、楽しいものだ。

そして、手鎌は選択的に切れるのがいい。残したい雑草があれば、刈り残して成長や開花を観察したり、有用植物があれば(たとえばユリ類とか)意識的に残すことができる。エンジンカッターだとすべて切り刻んで、後は芝生状の緑になるだけだ、切り刻まれた虫の残骸を残して・・・。

さて、今日の収穫でサラダ。バジルは収穫したものをオリーブオイルに漬けておいたもの。フェンネルは井戸の横に一株植えてあるので、いつでも採れる。ここ桐生の梅田はキュウリの産地なのだけど、市販のキュウリは農薬づけである。だから、どんなに貧弱であろうとも、畑のもぎたてのキュウリの味にはかなわない。

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日本の地方議員は世界の超特権階級


阿久根市の竹原市長のブログ、本日の記事を紹介する。

【新刊】書籍の紹介
中央議会〈国会〉・地方議会議員年金制度
著者 渡部記安 (立正大学教授) から抜粋

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地方議会議員1人当たりの年間報酬平均(年金コストを含む)
日本   762万円
韓国   240万円
アメリカ  65万円
ドイツ   50万円
その他無報酬の国 フランス、スウェーデン、スイス

※ 会期拘束期間も短期で、従来職務の継続可能性も大変高く、兼業も非常に多い。このため、「地方議会議員に対しては、「年金制度」創設の必要性を認めないのが、他の先進国を含む世界的実態」である。地方議会議員に「年金制度」を創設している日本は、世界的に驚異の対象」であり、筆者は多数の外国官僚・学者・政治家から質問され、回答に窮している。
彼らは全員が、「そのような制度を自国に創設すれば、必ず大規模住民暴動が勃発し、即時廃止は必至」という。
——————————–抜粋終り

諸外国では為政者が住民の暴動を恐れ、ある程度の緊張感をもって政治が行われている。 日本の場合、住民がマスコミから徹底的に洗脳されているので、(パチンコ賭博は常態化させているくせに、力士仲間の間の賭け事は犯罪扱いにするが如く)役人も政治家もマスコミにだけ媚びて、その論調に従順にしてさえいれば、現実の社会がどうなろうが、やりたい放題だ。(マスコミはまるで、この世の支配者の如く振舞っている。)

地方議会議員は議会においてどのような採決をしても個人責任を問われることなど一切なく(現実、行政の実際に無知で無責任極まる者が大多数)、極めて僅かな働きしかない。にもかかわらず、有権者を上手に騙して票を入れさせたという能力だけを理由に、高い報酬と年金制度を享受している。日本の地方議会議員こそ「世界の超特権階級」と言うべきだ。

地方財政の再建は先ず、彼ら議員の報酬と年金制度の改正から始めなければならない。そうしなければ公務員が自分たちの制度改革を受け入れない。
「遊んでいるくせに威張り、高給を取るだけの議員に比べれば、自分たち公務員は遥かに役に立っている」そう考えるに違いない。役人たちは地方議員の甘えて腐った根性とアタマの程度を完全に見抜いており、悪賢い者ほど彼ら議員の使い方を良く知っている。

米国の例
▽市議会は平日の夜に開かれる
▽サラリーマンでも議員になれる
▽傍聴者は誰でも発言できる
▽議員処遇はパート並みと安い

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緩速ろ過法/生物浄化法について


先日の足利講演の最後に、高崎の剣崎浄水場が昨年度の「土木遺産」に選ばれたお話をした。砂の層をろ過させるだけで、100年もの間、美味しい水を作り続けている(現在も稼働中)この「緩速ろ過」の技術が再評価されたのであった(上毛新聞)。

実は私の住む桐生市梅田町で浄水場を造る計画が持ち上がっている。現在、浄水法は「急速ろ過」が主流になっているので、この機械だらけの浄水場を作られてしまう可能性が高い。「急速ろ過」は濁り除去にアルミニウムの薬品を使い、そこで出た汚泥は乾燥させ産業廃棄物となる。機械の値段は非常に高額で、メンテナンスもメーカーに頼ることになりがちだ。運転コストも高い。

いっぽう「緩速ろ過」は砂の層の池を作るだけだ。砂の上の藻と中の微生物が美味しい水をつくる。メンテナンスは熟練した技術者がいるだけで良い。

しかし、昨日の桐生議会を見ていると、彼らが自分で進んで浄水法を勉強するとは考えられない。このままでは機械メーカーと御用学者と設計コンサルに煙に巻かれて「急速ろ過」になるのは目に見えている(私=大内は、大卒後の設計会社時代に急速ろ過による浄水場設計に関わった経験があるのでよく解る)。桐生川の源水はかなりキレイなものなので、「緩速ろ過」が最も安全で廉価で適した方法に思われる。

そこで、信州大の中本教授が「緩速ろ過」についてYou-Tubeで発信されているので貼付けておきます。

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