午後から現場へ。屋根材を張っている作業の最中。
窓がすべて入っていた。
囲炉裏暖炉のある家 tortoise+lotus studio
イラストレーター・著作家、大内正伸のブログ
棟上げは11月初めに決まった。上棟式は一応やることにした。むかしみたいに近所の人を呼んで盛大に餅や菓子をばらまく、といったものでなく、ごく内輪のものだが、餅だけは市内の餅屋さんに頼んでおいた。
今日は敷地の草刈りにいく。もう敷地のほとんどはユンボで雑草を根ごと剥がしてもらっているのだが、敷地の境界に刈り残しがあり、それが見場が悪いし今後の作業の支障にもなるだろうと。
2人して小さな手ガマで丁寧に刈る。
敷地にブルーシートの大きなかたまりが到着していた。上棟に向けて届けられた木材である。
玉置神社は2回目の訪問。前回は2003年の11月のことだから(初めての熊野行きだった)、ちょうど10年ぶりということになる。ここのスギの巨樹群ほんとうに凄い。県指定の天然記念物になっている。
埼玉の講演の後、実家や東京での所用を済ませて西へ。三重の松坂から櫛田川沿いに奈良の吉野に入り、そこから五條市、十津川村を通って2011紀伊半島豪雨の奈良県側を観察し、熊野本宮へ入る。
奈良県側の崩壊地は大型で痛ましく、工事もかなり大掛かりに進められていた。
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吉野は吉野林業地として名を馳せている一大林業地だが、間伐の遅れた線香林ばかりで主要幹線沿いにいい山はほとんど見られない。それでも手前の三重県側の林道に、いい山を見つけた。
熊野の人工林の、構造材としては柱以外に使いづらい間伐遅れの山の小中径木を、どう商品にしたらよいか? アイデアがないわけじゃない。いま健康な国産の無垢材を求めている人が、実はたくさんいるわけで、床材、内装材、漆喰壁の下地などに、無垢の木を使う需要はかなり期待できる。
その証拠に、スギの足場板(建築の仮設工事に使う捨て板)がホームセンターに出回り、それを内装材として扱う業者が出てきた。安藤忠雄が「光の教会」で足場板を床材として使ったのは有名だが、足場板の分厚くてラフな感じが、商店やオフィスの床材にもてはやされ始めているのである。