小豆島「寒霞渓」日帰り旅


昨日、雨が降り、今朝は雨上がりの快晴。讃岐の春山植生を少し調査しておこうと思っていたので、小豆島の寒霞渓(かんかけい)に行ってみることにする。高松港まで歩いて行き、10:30発の高速艇に乗船。小豆島の草壁港まで45分。

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なかなかカッコいい小型船。高速艇なので運賃は割高。

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中はこんな感じ。50人乗りくらいの船だ。

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小豆島はデカイ。高松から3カ所の港へ船が出ている。草壁港は寒霞渓の玄関口で最も近い。

たくさんの小島があるのでiPhoneのGPSを使って照らし合わせてみる。コンパス機能もあるので便利。

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高速艇は運行中デッキに出られないので景色は窓から見る。キリンのついたフェリーが通り過ぎていった。これは小豆島の池田港から高松へ向かう便だ。

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小豆島にかぎらず瀬戸内の島は「緑の島」だ。昔は禿げ山もたくさんあったのだが、今は緑がすっかり回復している。また、急峻な段々畑は耕作放棄された場所があり、そこも樹林化している。半島にピラミダルな山が見えた。地図で見ると「飯神山」のようだった。

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着岸。港から寒霞渓までのバスは観光シーズンのみの季節運行なのでタクシーでロープーウェイ入り口まで行く。

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ロープーウェイは12分間隔で往復している。山頂まで5分。写真を撮りながら窓に張り付くように絶景に見とれる。

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寒霞渓は星ヶ城山(817m)と四方指(777m)の間に、南北4キロ東西8キロ続く渓谷。1300万年前の火山活動で噴出した溶岩や火山灰が、礫を含んだ疑灰岩類や集塊岩となって堆積し、それが浸食作用を受けて異形の岩峰が聳えている。讃岐平野の山と同じく基盤は花崗岩で、その上に溶岩が載っている。差別浸食がおきてメサ状になっているのは同じだが、上部の岩は礫を含んで独特な表情をしている。

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植生は常緑樹とカエデ類の落葉樹が混成して秋の紅葉が有名である。タクシーの運転手さんによれば紅葉のピーク時には全国から観光客が訪れロープーウェイは2時間以上の待ちになるそうだ。この地で森林が保護された場合、気候的にはタブ・シイなどの常緑広葉樹林になりそうだが、案外そうではないのである。

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頂上からの眺めは素晴らしかった。春には中国からの黄砂があるため晴れてはいても視界が悪い日が多いという。今日は昨日の雨が利いて視界は良かった。

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着工に物議をかもした新内海ダムも工事が進んで、長大なコンクリートの堤ができつつあるのが見える。

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お昼は山頂駅のレストランで「オリーブラーメン」というのを食べてみた。

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食後、もう一つの展望台へ。剣山や鳴門海峡も見えた。

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サルがたくさんいた。逃げるわけでもなく、寄ってくるわけでもなく、のんびりしている。

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帰りは徒歩で表遊歩道を下った。小豆島にのみ自生する固有種、ショウドシマレンギョウ。

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岩塊が面白い。

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アカマツやネズなどが多い尾根から谷の中に下っていくと、ヤブツバキなどの常緑樹の鬱蒼とした森になり・・・

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やがてカシやシデ類と、イロハモミジがとても多くなってくる。新緑の今も素晴らしいが、秋にはこれが絢爛な赤に変わるのだ。

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キビタキが、そしてオオルリがいた!

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ハルリンドウ。沢は小さい流れだった。天然のスギを何本か発見。ヤマモモの大樹もあった。そういえばここにはイシガケチョウがいるそうだ。

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ジュウニヒトエ。サルの糞がたくさん落ちている。

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以前ブログにその美味さを書いたことがある(こちら)ヤマロク醤油の醸造蔵を見学に行った。

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バスで土庄港まで進んで、夕日に合わせてフェリーで高松へ帰る。

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今日は一日快晴だったが、高松方面には黄砂が淀んでいるのが見えた。

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夕暮れてきた。風もなく、甲板はすごく気持ちいいのだが、私たちのほかに誰も上がってこない。

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ちょうど日没直前に着岸。瀬戸内の夕日の美しさは写真ではとても表現できない。

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シームレス地質図の小豆島。ピンクが花崗岩。屋島や五剣山と同じ地質構成であることが解る。

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新内海ダムについて

田中康夫・ニッポン再興へのシーズSeeds/【出演】石井亨」

ダムができる以前 川には魚がいっぱい うなぎも!!/弁護士兼光弘幸の気まぐれブログ

「新内海ダムを緑にドングリの苗作り/星城小児童ら」

ダム周辺を緑豊かな“ドングリの森”にしようと、香川県小豆島町草壁本町の星城小学校(三浦弘校長)の児童らがこのほど、県と町が工事を進めている新内海ダム周辺(同町神懸通)でドングリを集めてポット苗を作った。学校で児童らが育て、背丈が30~40センチほどに育つ1~2年後にダム周辺に植樹する。

新内海ダム建設に際し、県と町は周辺の自然環境と調和の取れた景観形成を目指すとしており、地元の子どもたちにも理解を深めてもらおうと実施した。

総合学習で地域について学んでいる3年生37人のほか、県と町の職員10人が参加。子どもたちは旧ダムのえん堤近くに落ちているクヌギやコナラなどの実を1人2個ずつ集め、ポットに土を入れ1個ずつ丁寧に植えた。

浜本京華さん(9)は「大きくなった苗を植えるのが楽しみ。大切に育てたい」と話していた。

同町安田の安田小学校(大石雅章校長)の児童らも学校で苗木を育てることにしている。(四国新聞2011/11/04)


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