ドングリランド「大地の再生実践コース」第2回目


4月15日に続いて第2回目のドングリランド「大地の再生実践コース」。まずビジターセンターに荷物を降ろしてから下の駐車場へ。前回の振り返りと短い座学を経てフィールドへ。

ドングリランドのビジターセンター周りはシルバー・ボランティアさんによって地際から草刈りされている。が、その後の伸びが良い斜面があったので、皆で練習を兼ねて「風の草刈り」をやった(その後、ここは他の草刈りの手を入れないようにお願いした)。

「風の草刈り」は地際から刈らず、高刈り・撫で刈りにする。そしていくつかの風道を作り、そこだけは地際から刈る。もうひとつ、樹木の根回りは地際から刈ってすっきりさせる。結果、アフターは下写真のような仕上がりになる。ここでさらに重要なのは、右側のサクラにかぶっていたササを刈って奥の森との風通しをつなげることである。

昼は広場に三又囲炉裏を作って羽釜でご飯を炊いた。沢から採ってきた石で炉を作り、竹と二又枝で自在カギを作った。

2つ炉をつくってもう1つはお味噌汁を。まったくのゼロから、自然素材で野外囲炉裏を作り、わずかな細い枝薪でご飯が炊けてしまうことに、参加者は皆驚くのだった。

これが抜群に美味い‼️・・・ということがまた感動を誘うのである。

ここは県の管理下にあるので火を使うことはよろしくないらしいのだが、小規模で安全な焚き火を起こせることは、里山再生を実践していく中で極めて重要なテーマである。

こぶし大の丸石を並べて「コの字」型の小さな炉を作り、炉の中の土を少し掻き出して風の通り道を作り、土を石の外周に置くことで石と石の間のすき間を埋める。焚き火を終えたときは、その石を外して別の場所に並べておき、その土を焚き火跡にかけておく。すると水なしで消火できる上に、焚き火の跡はまったく判らなくなる。

午後から斜面変換点に水脈を作る。

陽のあたる広場は5月だというのに草の生え方が弱い。踏み圧が強いこともあり、そのせいか外周のレベルがやや高くなっていて、水はけが悪くなっている。いくつかそのマウンドに切れ目を入れて、水と空気の淀みを流す施工をする。

そして小さな点穴をいくつも作っておく。

前回の沢掃除がきいたのか、下流のトンボ池が水の澄んだいい感じになっている。

状態が悪かったこの春はオタマジャクシがまったくいなかったそうだが、カエルも戻ってきた。

前回の上流部まで沢掃除をやることにした。

途中でグライ化した泥だまりが出てきてまた驚かされる。上流には民家など汚染物質を流す要素はまったくない沢である。そこにドブのような悪臭のする泥が溜まっているのである。全国のあらゆる沢でこんなことが起きているのだ。

沢水のバイパスをつくって水みちを掘る。次の大雨で下流に流れてくれるとよいのだが、1〜2度では難しいかもしれない(それほど泥の堆積が多い)。

広場でもうひとつ気になったのは、シンボルツリー的に生えているクリの木が弱っていることである。枝が垂れ下がっている上に形状が乱れている。その原因は明らかで、大きな丸太イスが幹周りに環状に置かれているのだ。これでは根が痛んでしまう。それをすべて幹から離すように外側に移動し、

点穴を皆に掘ってもらった。もちろん中には炭と枝。

こうして2回目が終了。まだ、再生の変化は皆には見えてこないようだが、僕にはその兆しがわかる。ドングリランドのすごいところは倉庫に道具類のストックがたくさんあること。そして作業終了時に道具のメンテナンスをしっかりすること!(見習わねば💦)

朝、行きがけに食べた「空海房」のうどん。香川に引っ越して12年、これだけ長年うどんを食べ続けても、まだお初の名店がある。

夜は夏の定番「京風すき焼き」。トマト、万願寺唐辛子、実山椒を使うという京都在住の料理研究家・大原千鶴のオリジナルレシピ。島根で採取した山椒の実を使って。


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