柑橘冷凍、今年も「だいだいポン酢」作り


意外と知られていないが香川県は柑橘王国である。というか、これは一般認識ではないのかも知れないが、北関東から移住してきた僕の中ではすこぶる王国なのである。なにしろ一年中何かしらの柑橘が出回っており、近所の直売所(その名も「フルーツの里」)に行けば極めて安く新鮮な柑橘が手に入る。

そればかりでなく、人からいただく場合も多い。植えた果樹が大きくなって、処理しきれなくてどっさり貰うこともしばしばある。一昨年同様ダイダイを大量にもらった。そして昨年はGomyo倶楽部に新規参加してくれたFさんからレモン、スダチ、シークワーサなどをたくさん頂いた。

柑橘は常温でもけっこう保つが、皮の薄いものはひとつひとつぎゅっと茶巾のようにラップして、さらにジップロックにまとめて入れ、野菜室に入れておくと1〜2ヶ月は平気で保つ。しかし、それでも使いきれない期限が近づいたので、こんな方法も。

絞った100%ジュースをそのまま冷凍してしまうのである。やってみると、レモン半個のジュースがちょうどこの製氷皿の1区画に収まる量なのだった。というわけで、けっこうな収納力があるので、レモンだけでなくスダチやシークワーサやダイダイまで絞って一皿をいっぱいにしてみたはいいが、取り出すときにどれがどれかわからん(笑/いちおうレモンだけは解る)。

大量ダイダイもそろそろ限界がきたので昨年同様「だいだいポン酢」を仕込んでおこう。

昨年のだいだいポン酢仕込み
昨年のだいだいポン酢瓶詰め

昨年よりも量が多いぞ! 醤油が足りなくて一升瓶を買いに行ったw。

昨年のはちょっと甘みが足りなかったので、今年はみりんに氷砂糖を少々とかして甘みを増やしてみた。

昆布と鰹節を入れて、ラップして冷蔵庫で2晩放置。

晒し布で漉すのだが、鰹節粉と昆布のねばりのせいで落ちにくい。最後は茶巾状にして絞ることになる。今年はちょっと多めにできた。このだいだいポン酢、鍋の季節になると急に減り始めるが、昨年のがちょうどなくなるタイミングだった。

単体で食べることを喜ぶみかんやはっさくは、もちろんいいものだが、酸味や薬味的に使うダイダイ、レモン、スダチ、カボスなどは、瀬戸内の魚介に合わせるとまた絶妙で鮮やかな印象をもたらす。

小エビのトライアングル

この柑橘に恵まれている素晴らしさを、香川県の人が意外に気づいていない。柑橘は南の作物である。もっとも北で収穫できる柑橘は柚子。その北限は岩手県だ。みかんもレモンも北関東くらいが北限であり、つまり北海道では柑橘はまったく収穫できない。

香川では柚子も採れるし、レモンは瀬戸内レモンの本場だし、徳島が本場のスダチ、大分が本場のカボス、沖縄が本場のシークワーサーも採れる。もちろん柑橘は日照や土質に強く影響されるので、香川産のものは本場とは特に香りが微妙に違う。が、それはそれで使い道がある。

昨年は香川のスダチが生牡蠣と辛口の白ワインに非常に合うことを発見した。僕的にはレモンではやや酸味が強すぎ、徳島のスダチでは香りがかえって牡蠣の香りをじゃましてしまう。香川スダチのほのかな甘みが牡蠣を引き立て、それがワインに劇的に合うのである。

日生の生牡蠣とミュゼドゥヴァン善光寺竜眼

ところが、握り寿司にスダチをしぼって白ワインを合わせてみても、たいして美味しくない。というか生臭さが立ってしまうのだ・・・。

料理とは本当に面白いものである。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください