上諏訪の蕎麦と温泉、琵琶湖カバタのある風景、小浜へ


今年は暖冬で雪がない。夜の中央高速も安心して走れる。昨夜は諏訪で蕎麦を食べて温泉に入ってから中央道を南下し、恵那のSAで車中泊。

諏訪到着が20時を回ってしまい開いた蕎麦屋を見つけるのに一苦労して、上諏訪駅前の「秋月そば」にようやく落ち着く。定食なんかもやっている駅前食堂なのだが、蕎麦もきちんと旨くて量もある。さすが信州だな・・・。

ご当地の「みそ天丼」というのもあるらしい。再訪の機会があったら食べてみたいな。ここは飲み使いもできそうな感じだしw。

秋月そば

お風呂はこちら。一般人も入れる共同浴場温泉だが、風情はごく普通の銭湯といったところ。諏訪の湯は熱い!地元のおっちゃんの方言で四方山話を聞く。

しかし、行き当たりばったりの場合、たった一人でスマホで情報をチェックしながら動くのはけっこう大変で、それだけでエネルキーを消耗するのであった。

さて、本日は滋賀県の琵琶湖湖畔でお約束がある。囲炉裏暖炉を作りたいので相談にのってほしいというお客さんの元へ現地視察。たんなる道楽ではなくて、地域興しの志ある方のようなのでまずは現地に行ってみることにしたのだ。

湖西エリアにあるその場所は、坂道から琵琶湖が望めるという展望抜群のロケーション。

振り返れば比良産地の山が見え、森林も豊かな場所である。依頼主は僕よりずっと若く、古民家に住みながら田んぼもやっている。

さらに魅力的なのは「カバタ」があることだった。「カバタ(川端)」とは琵琶湖畔特有の湧き水を生活用水に利用するシステムのことだ。琵琶湖の湖西〜湖北エリアは雪山をひかえており、琵琶湖が飲みきれない湧水が各所に湧く、それを暮らしに利用する文化が古来からずっと続けられてきた。

このカバタの風景は写真家・今森光彦さんが撮ったNHKハイビジョンの映像詩『里山・命めぐる水辺』(2004.1)で紹介され、欧米の映像賞を総ナメにして世界的に有名になった。僕もこの作品は偶然テレビで見て非常に感銘を受けた記憶がある。

このような琵琶湖の水の文化の源泉には森があるのは言うまでもない。水田や湖岸の手入れも重要であろう。しかし、今森さんの住む集落でも聞いたことだが、ここでも猛烈な過疎化が進行しており、荒地化して文化の継承が危うくなっている。

今森光彦さんの「いきもの観察会」へ

依頼主のKさんはここで自然食のレストランを開業しながら自然再興と琵琶湖文化の発信をしていきたいという。その核になるものが薪火であり、それには薪ストーブではなく「囲炉裏暖炉」しかない・・という結論に達したようだった。

古民家は新建材で増築されており、囲炉裏を組み込むにはいろいろ困難もあるが、なんとかやってみようということで、いろいろ準備のアドバイスをしてきた。そしてパートナーのRさんのスムージーと自然食料理をご馳走になった。

いちど琵琶湖の淡水の文化をじっくり調べてみる必要がありそうだ。カバタももう少し見ておきたい。琵琶湖の夕景を眺めながら小浜まで峠越えをした。

夕食はまたしても蕎麦(笑)。福井といえば越前蕎麦。辛い大根おろしで食べる。

越前そばは鰹節がかけてあるのが通例だが、ここはなかった。美味しい・・・。

なかなかいい店だった。しみじみと本物の蕎麦の味を堪能した。

もりけん

小浜市内に道の駅を見つけた。海よりの埠頭にある「濱の湯」に入りに行き、スーパーで「にしん寿司」などを買って車中飲み。しかし濱の湯は「御食国若狭おばま食文化館」という市の運営する建物にあり、「ハコモノ」と揶揄するに相応しいすごい施設だった。原発マネーが関係しているのだろうか。

山村が過疎化し、周囲の自然度がどんどん疲弊して、災害が頻発する世の中にあって、それがなんとも異様に映った。

明日は美山の「かやぶきの里」を通って京都に向かう。


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