囲炉裏と灰と山林と


一日囲炉裏を燃やしながら、あれこれ実験したりする。僕も寄稿している『現代農業』最新号の灰特集がなかなか面白い。囲炉裏を使うと毎日灰まみれになるが、この灰というやつなかなかのスグレモノで、健康にも役立つらしい。灰というのは有機物が燃えてミネラル成分が残ったものだ。また、煙の中にも気化しやすいミネラルが含まれているという。灰を使った「あくまき」という郷土料理を鹿児島で食べたことがあるが、これは灰の成分を利用した健康食だという。灰を入れた入浴剤は疲れ知らずの身体を作るという。ということは、囲炉裏の灰まみれ生活は、なんと健康法にもなるではないか!

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間伐遅れのスギ林に落ちるスギ枯れ葉はあらゆる焚き付けに最高のファイアースターターだ。紙のように炎が上がるうえに、炎の持続時間が長いので、薪に火が移る時間を稼いでくれる。また、林床でいくらでも拾えるスギの枝は、囲炉裏で使うにとても便利な太さなのである。そして灰は畑の肥料になる。

僕らの山暮らしを突き詰めていくと、農、健康、山の再生をつなぐ「囲炉裏のある家と暮らし」が見えてくる。この復活は、突拍子もない馬鹿げたアイデアなのだろうか? 『現代農業』の灰特集には「ものを焼かなくなり、いま日本の田畑には灰が不足し、ミネラル不足になっている」「灰をよくまいていた昭和前半には、作物に病気はなかった」などという記述もみられる。

夕刻、突然Hさんが訪ねてくる。お土産に貰った一つはニホンミツバチの蜂蜜だ。中里のハチ名人のものだそうだ。山のハチは花の種類が純粋なので味がすばらしい。栄養価も大変高いものだろう。蜂蜜は味噌や柚子ともよく合う。Hさんに囲炉裏で焼いた里芋とドングリクッキーを食べてもらった。ドングリクッキーにも蜂蜜がよく合う。しかし、こんなものばかり囲炉裏で食べていたらやがて仙人になってしまうぞ。

初雪が舞った。


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