マダケ入手、バラ肉の煮込み


実にいろいろあった一日。朝から囲炉裏の火で豚バラ肉と昆布、ジャガイモ、ダイコンの鍋をコトコトと煮続ける。昼頃、Y先生とかねてから約束しておいた竹伐りと、柚子の木を見に行く。アトリエ敷地には竹と柚子の木がない。それを話すと「ウチの竹を伐ればいいよ。柚子の木もあげるから」とY先生。

竹は今がちょうど「伐り旬」だ。他の季節に伐ると虫食いにやられる。加工モノに使うにはモウソウチクよりマダケがいい。しかし伐る本数や位置について、Y先生の指示は厳格だ。山暮らしにおける「所有」の概念と手入れの厳しい感覚を教わった。

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少し離れた場所にY先生が植えた柚子の木が数本ある。植林後20年経っているという。移植するにはちょうどいい大きさかもしれない。僕らはその中から枝振りと実着きのいい木を1本選んだ。

「今日からこの木は君たちのものだ。移植するのは年明けの早春頃がいいが、果実はいつでもここに採りにくればいいよ」

お言葉に甘えて、僕らはその日、さっそく数個の柚子を採取し、伐った竹とともにアトリエに荷上げした。今回の個展・ライブを、Y先生の奥様の写真と一緒に会場をともにしたことにより、僕らはいっそう信用・信頼を得たようで嬉しかった。

竹をさばいていると連載中の『現代農業』が届いた。次いで郵便で、先月水戸で行なった紙芝居ライブの感想が届けられた。今回は「灰」の特集で、それにも寄稿したのだが、本を通読すると、僕らが灰に関して思っていたこと実践していたことが、かなりの核心に迫っていることが感じられた。小学生の直筆の感想文は本当に嬉しく、勇気づけられた。子供たちはまだまだ信じられるのだ。これからもますます頑張らねば!

アトリエ土間の上がりかまちのステップが壊れて解体することにした。合板と角材を組み合わせたものだった。合板は年月が経つと接着面がはがれてきて、弱くなってしまう。それをバリバリに割って、外に出したちびカマ君で燃やしながらソバを茹でたのだが、煙が臭い。なんという不快なニオイなのだろうか。接着剤の成分が燃えているからだ。

合板や集成材はたしかに加工に便利なものだが、廃棄するときに気持ちよく燃やすことができない。やっぱり木は無垢のまま使うのがいい。廃材も鉋をかけて一皮むけば再生して使えるし、燃し木にできる。廃材を燃し木に使えることが大事なことである。最後はその灰まで役に立つのだから。

相方が乾燥したドングリをローストしてコーヒーをいれてくれた。香りは麦茶のようだが、味わいはコーヒーにかなり似ていてなかなか旨い。

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バラ肉の煮物は最初スープだけを少し貰ってそれで冷たい蕎麦を食べた。夕刻、囲炉裏でとろとろに煮込んで柔らかくなったところへ白菜と豆腐を加えて食べる。この感動的な旨さをどう伝えたらいいのだろう。「私も大内さんのように森に住んでみたい」と書いてきた小学生に食べさせてあげたい!

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メインはタコ焼き。ピチットで脱水しておいたタコ、アトリエ産のネギとショウガ、削りたて鰹節、仕上げは「オタフクソース」のタコ焼き用のもので。多めにつくって余りは明日の朝、囲炉裏で網焼きしてまた食べるのである。

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明日は秩父夜祭りを見にいく。


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