囲炉裏で太い薪を使ったとき、それを灰に突っ込んで上から灰をかけておくと、微小のぶすぶすとくずぶりながら、灰の中で燠火を保ち続ける。昔のひとは、こうして火種を保っていた話は書いた。
こうしておくと、いつも囲炉裏の灰が温まっており、ふたたび炎を立てて暖ととったり炊事にうつるとき、素早い作業ができる。実際、灰をかきおこして熾き火が灰の中から現れたときの、あのふわーっと暖かい感じはなんともいいものだ。
ところで、もうひとつ、このやりかたで薪に少し割れ目が入っていると、かなりの量塊の燠炭を得ることができることを発見した。
割ろうと思ったが節があって途中でマサカリが止まってしまった薪を、そのまま囲炉裏にくべて上記の方法で灰をかけておいたのだが、翌朝灰から掘り返してみると真っ赤な熾がかなりの量で残ったままになっっている。割れ目が煙突の役割になり、ちょうど原始的な炭焼き方法「伏せ焼き」とおなじ原理で炭がたくさん作れたらしい。保存炭としての熾炭が欲しい場合、これも試してみる価値があると思った。
さて、ギンナン、落花生と、囲炉裏の直火で煎ると非常に美味しいので、先日前橋の公園で大量採取してきたドングリの一種、マテバシイを煎って食べてみることにした。
これで煎り上がり。所要時間は5分。
例えて言うなら「天津甘栗」のような味で、思ったよりイケルので嬉しくなってしまった。
これを食べるとまたしばらくお腹が空かない。いいオヤツを発見した♪
こんどはどこかでカヤの実をみつけてこよう。あれも個性的なすばらしいナッツである。