細い柱


朝、集落の道の掃除にいく。20日の豪雨でスギの枯れ葉などが側溝をふさいでいるので、皆で集中的に片付けてしまおうというのである。枯れ葉とともに、腐葉土も集まる。それをシートで集めて谷側へ棄てていく。「勿体ないなぁ。これを土嚢袋につめて都会で家庭菜園をやっている人にわけてあげれば・・・」などと考えてしまう。昔は、競い合って落ち葉を拾ったのだ。とくに松葉は火力が強いので煮炊きに重宝したのだ。

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それにしても、新緑が美しいのであった。

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その後、個展用資材の買い物。今回の高崎での個展では群馬の古建築を描いたもを出展する。安中の街道沿いにまだ見ていない建物があったので寄ってきた。「安中藩郡奉行猪狩家屋敷」「新島襄記念会堂」など。

前者は質素な建物で、当時の藩の財政ぶりがうかがわれるが、それだけに庶民の家が推察できて貴重である。重要文化財クラスの建物は、豪農や商家などの大きな家が多い。それはそれですばらしいことは確かなのだが、現在の建築の参考にはなりにくい。

その猪狩家屋敷だが、全体に構造材の細さに驚かされた。さすがに梁などはやや太い曲がり材だけど、柱などは節だらけのスギ材で、現在の木造住宅建築で最も細い柱仕様の10.5cm角くらいしかない。そして茅葺きの屋根組部分もスギ丸太の細いものを藁縄で結んだり、継ぎ手でうまく組んだりしている。あとは竹だ。これなら、茅葺きは無理だとしても、横梁材の問題を解決しさえすれば、現在の間伐材で家が建てられるということになる。

そういえばアントニン・レーモンドが足場丸太のような細いスギ丸太を使った木造建築をいくつか建てているのを思い出した。僕が見た中では高崎哲学堂、軽井沢の聖ポール教会、夏の家(ペイネ美術館)などである。レーモンドは哲学堂(旧井上邸)の建築で、スギの磨き丸太をボルトで組み合わせ、トラス構造様で細い材で横梁の問題を解決している。ようするに、工夫してやれば細い材でも家ができるのだ(※)。

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追記:後に「軽井沢聖ポール教会」は家具作家のジョージ・ナカシマが参加していることを知った。やはり、かなり高度で特異な技術が必要と思われる。


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