さて、感動的な味を発見し、すっかりはまって僕らの日常食となった「市販の群馬産地粉2/3+アトリエ産・石臼挽き全粒粉1/3」ブレンドよる鍋焼きチャパティであるが、群馬県産地粉が切れたので、スーパーで売っていた大手メーカーの「北海道産小麦」に変えてみた。そしていつものエゴマを混ぜないで焼いてみた。
これが、やはり感動的に美味いのである。どうやら美味さの秘密は同県の同種の小麦ブレンドでもなく、エゴマ混ぜでもなく、やはり「アトリエ産・石臼挽き全粒粉」にあるようなのだ。なぜなら、以前その「北海道産小麦」だけで鍋焼きで同じようにチャパティをつくったことがあるのだが、膨らみもないし、味もそっけなかったのである。
そして今回は、粉を水で練ってからわずか1時間後(パン種はボールに入れラップをかけ暖かい縁側に置いておいた)に焼いたのだが、それでも発酵の膨らみが感じられ、風味もすこぶる豊かなのだ。
この鍋でチャパティを焼く方法は本当に便利で、網焼きのときのように熾き火に変える必要がない。この焼き方はステンレス多層構造鍋の出現で可能になった。この鍋は本体はアルミなのだが、そのアルミをくるむようにしてステンレスが張り付いている。
なぜかというと、無垢のステンレスでは熱伝導がよくないし、鍋が重くなる。アルミは軽く熱伝導が高いのだが、硬度がやや弱く酸に溶けるという欠点がある。お互いの欠点を張り合わせることで相殺したのが、この鍋なのだ。
基本的に内側も外側も表面はステンレスなのでものすごく丈夫である。空焚きしても変形しない。だから鍋ぶたがぴっちりしているので、材料は中で蒸されたり、微弱ながらオーブン効果もあるわけだ。
もちろん、上側に焼きめがつくほどの効果はないので、途中でひっくり返す。うーん、美味しそうな焼き色。裏返して同じような焼き色がつけばできあがり。1枚7~10分で焼き上がる。
僕らはこれを二人で半分にして、バターをちょっと塗って食べる。食べながら次のを焼く。食べ終わる頃、ちょうど2枚目が焼き上がる。こうして4枚(ということは一人2枚)食べて、ちょうどお腹が満たされる。これだけでも非常に充実感があり、このごろは市販の食パンとは無縁の日々になってしまった。
今年はオニグルミを大量に収穫して、バターの代わりに実のペーストをつくり(すり鉢で擂ってからビン詰めにし、オリーブオイルでふたをしてはどうだろうか?)、それでこのチャパティを食べたらもっと美味いのではないだろうか。そして・・・
日本ミツバチのハチミツである。
これまた、このチャパティにこれまた絶対に合うと思う。
石臼挽きの実際としては、石臼の穴に、1回転につき小麦つぶを2~4粒入れている。こうすることで1度挽きで全粒粉ができる。これは僕らが使っている小さな石臼の場合なので、大きな場合はもっと入れれるだろう。ただし、小さいものは回しやすいのである。
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