山尾三省の書斎〜屋久島青少年旅行村


講座を終えて滞在6日目、屋久島で長く創作活動をした詩人、山尾三省の書斎を訪れた。講座2日目の一湊の回のとき、地元の話題を提供してくださった兵頭さんという方が山尾三省記念会の代表だそうで、直々に案内してくださったのだ。

“山尾三省の書斎〜屋久島青少年旅行村” の続きを読む


屋久島・大地の再生講座(4)/結(ゆい)が教えるもの


前夜は主催者の勧めで矢野さんと同じホテルに泊まった。フィールドを離れたら離れたで、また面白い話が聞けるものである。大学のとき歩いた沖縄のヤンバルの森が、30年ぶりに歩いたらものすごく荒廃していた。それを、現地の役人と歩いたのだが、役人はまったく気づいていなかった、と。

田んぼは、水を溜めるだけでなく、ゆっくり、程よく流しておく・・・それだけで稲の生育が劇的に良くなる。また、ため池は最高の水脈装置 である・・・というような、なんともエキサイティングな話が飛び出してくる。

前日は参加者が解散した後も、矢野さんは真っ暗になるまで重機を動かし続け、スタッフも振り回されたようだが、そんなコワモテの反面、話してみるとお茶目な一面も持っている。仕事を終え、スタッフの車に同乗して入りに行った尾野間(おのあいだ)温泉で、

「矢野さんの話からすると、自分の本に少し間違ったことを書いちゃったなぁ・・・」と私が言うと、

「そんなの、こっそり直しちゃえばいいんだよ」などと悪ガキにようにつぶやいて、風呂場の皆を笑わすのだった。

“屋久島・大地の再生講座(4)/結(ゆい)が教えるもの” の続きを読む


屋久島・大地の再生講座(3)/敷地に風と水脈を取り戻す


前夜は安房のゲストハウスに泊まった。10年前の屋久島でもお世話になった思い出の宿である。今日から2日間、N先生は宮之浦岳を登りに行く。淀川登山口から入って無人小屋に泊まり、翌日は楠川温泉でピックアップする予定。

“屋久島・大地の再生講座(3)/敷地に風と水脈を取り戻す” の続きを読む


屋久島・大地の再生講座(2)/川音を五感で聴け


大地の再生講座2日目。屋久島一湊集落で「一湊エコビレッジ」を作るプロジェクトが始まっている。そのフィールドを矢野さんと歩きながら学ぶ1日。一湊は屋久島で唯一天然の港である。が、私にとっては詩人の山尾三省が暮らした場所として刻まれている。実は今回の屋久島行きは、講座の2日目に「一湊」の文字を発見して心が動いたということがあったのだ。

“屋久島・大地の再生講座(2)/川音を五感で聴け” の続きを読む


屋久島・大地の再生講座(1)/傷んでいる世界遺産の森


今日から4日間、屋久島で行われる「大地の再生講座」に参加する。講師で環境再生医の矢野さんのことを知ったのは、矢野さんに2年間師事したという奈良在住のKさんが、私たちのGomyo倶楽部のフィールドに見学に来られたのがきっかけだった。

Kさんは私の著作、四万十式作業道の技術書『図解 山を育てる道づくり』に矢野さんとの共通点を感じ、他のイラスト本も読んでくれた。その日はアトリエで深夜まで矢野さんについての情報を詳しく教えてくれ、その独自な手法と思想に私も大いにうなずき感じ入った・・・というわけである。

主催は「屋久島アペルイ」と「(社)大地の再生 結の杜づくり」。

“屋久島・大地の再生講座(1)/傷んでいる世界遺産の森” の続きを読む