本日、新著の企画書が出版社の企画会議で通過との連絡を受ける。いよいよ執筆開始である。林業に関して「鋸谷式間伐」「四万十式作業道」と書いてきたが、今回は3部作の留め、日本林業を総括する内容になる。
「やったー、オメデトウ」
「お祝いだよね、ドコ行く?」
というわけで、私が食べたかったのは蕎麦。
が、群馬には美味い蕎麦屋がない。これまで行った店10数件、ことごとく裏切られた。「石臼挽き」だの「十割蕎麦」だの、能書きはぜんぜん当てにならないのだ。群馬の食ブロガーの情報は本当に面白いけれども、蕎麦評に関してはかなり甘い。赤城の蕎麦街道にしても、有名店を何軒か食べてみたが・・・。
群馬の蕎麦屋はたいがいウドンも置いてある。ここでまず失格。うどんにまで手を広げて、美味い蕎麦が打てるわけがない。それから、丼ものとのセットメニューが売りの店もダメ。セットメニューは美味いが、単品で「盛り」を頼むとがっかりなのだった。
そして、もっとも多いのは、こましゃくれた装飾を店内にほどこし、女将が和服なんかで出てきそうな店。店内に琴の音楽なんか流れたりして。盛りを頼むとあまりの少なさに驚くので最初から2枚頼むのだが、蕎麦の香りもなんにもなく、ざる1枚が3口ほどで終わってしまう。そばつゆもダメ。なにしろ日頃、昆布を使い、本枯れ節を自分で削ったりして出汁とってるもんで、すぐわかっちゃう。
しかも後から出てくる蕎麦湯がまた美味しくない。打ち粉に蕎麦粉をケチっている証拠なのだ。今日はさらに群馬県内の蕎麦屋を探索してみようかと思ったけれど、裏切られて激怒する公算がかなり高そうなので・・・
「上田だな」
「はいはい、『刀屋』ですね」
桐生から長野まで蕎麦喰い日帰り旅なのだ。