1/22のブログに書いたクリの丸太を彫りにかかる。チェーンソーで穴開けして、専用のノミでくり抜いていく。このノミ、Kさんが万場の鍛冶屋さんに特注して作らせたもの。その鍛冶屋Sさんもハチ飼いゆえ、実に彫りやすく堅牢なノミだった。
2樽を実質1日で彫ったがその間、刃こぼれは全く無し(驚き)。彫り出した木っ端はもちろんカマドや囲炉裏で使う。
囲炉裏暖炉のある家 tortoise+lotus studio
イラストレーター・著作家、大内正伸のブログ
1/22のブログに書いたクリの丸太を彫りにかかる。チェーンソーで穴開けして、専用のノミでくり抜いていく。このノミ、Kさんが万場の鍛冶屋さんに特注して作らせたもの。その鍛冶屋Sさんもハチ飼いゆえ、実に彫りやすく堅牢なノミだった。
2樽を実質1日で彫ったがその間、刃こぼれは全く無し(驚き)。彫り出した木っ端はもちろんカマドや囲炉裏で使う。
昨年からニホンミツバチを飼い始めた。といっても、すでに巣づくりができている樽を譲ってもらったのだが、なにせ1樽なので今年は絞らずにこの春の分蜂を待ち、何樽かに増えてから蜜を絞ることになる。
その巣箱の樽を作るために、ちょうどいいクリの木の倒木を貰い受けたことは前のブログにも書いた。が、あれからいろいろ忙しくてまとまった時間がとれず、雪が積もった現地に先日ようやく行って2個だけ取ってきた。かなりの重量である。1個1個別々に背負子でアトリエまで荷上げした。
木の「伐り旬」というものがある。木材を使う場合、その木をいつ伐り出すか? で、その材の質はずいぶん変わってしまうのだ。木も竹も、材として使うなら伐るのは「秋」が最適といわれている。もっと幅広く表現するなら、お盆過ぎから年内まで。すなわち9~12月、といっていいかと思う。
この時期は木が水を吸い上げない、活動が止まった時期だからで、8月のお盆の時期なんてまだ旺盛に木は水を吸い上げ成長しているんじゃ? とか、1月なんてまだ冬だから伐っても大丈夫では? などと思うかもしれないが、木(植物)は人間の感覚よりも常に季節を先取りしているのだ。
アトリエに来て最初の冬、’05年の1月9日にクヌギの大木を伐った。そのとき、すでに水を吸い上げており、切り口からしずくがポタポタと落ちた話しは前のホームペ-ジにも書いた。
それを仕立てた薪は、やっぱり虫食いが酷かった。1年目の夏、薪置き場にたくさんのカミキリムシが来ていた。キイロトラカミキリが非常に多かった。秋頃から薪の中でカリカリと音がする。中枝などは穴だらけで地面に叩くと折れてしまうほどだった。これには驚いた。
そして薪2年目の今年、第二回目のカミキリムシ様、飛来。産卵を経て、またまた幼虫がいるのであった。ノコギリで薪を切ってみるとまるでレンコンのようになっている。これじゃ薪としての歩留まりは半分以下だ。クヌギは本来、硬い木で、マサカリを跳ね返すほど稠密な材質である。が、穴だらけにされたその穴には、カミキリムシの幼虫の食いカスや糞が詰まっている。薪だってくすぶる。
イラストマップと看板の仕事で宮城県に行ってきた。仙台平野は昔から水鳥の飛来地として有名で、とくにマガンは数が多い。着いた夕刻、蕪栗(かぶくり)沼をねぐらとするマガンの帰還に遭遇し、その声と羽ばたきのスケールに感動させられた。いま、日本でこんな圧倒的な野生生物の息づかいを感じさせる場所はそうそうはないのではないか。
石垣の天端にあるわずか6畳程度の、アトリエ母屋の前にある庭。引っ越した当時はシラカシ、ツバキ、ツツジなどの庭木が密林をつくっていた。それを剪定して、優勢だった雑草を刈りながら様子を見ていると、実に様々な花、野草が咲き始めた。
カタクリ、イカリソウ、エビネ、ナルコユリ、モミジガサ、ヤブレガサ、ミツバ、オオバギボウシ、ヤマユリ、シュウカイドウ、サラシナショウマ、ナギナタコウジュ、ヤクシソウ、アキノキリンソウ・・・これにリンドウが加わった。3年目の秋にしてようやく庭に開花。