叶山、恐竜の足跡


雨上がりで午後からよく晴れたので、神流川に沿って中里~上野村まで行ってみる。沿線のサクラは散り始めているが、岸壁に赤紫のツツジの花が美しい。この流域は岸壁が多く、山深い独特の雰囲気を醸し出している。下仁田側ともちがい、秩父側ともちがう。それは地質ーー岩石の質によるものなのかもしれない。

この一帯は古生代、中生代の岩が集まっているところで、群馬では最も古い地層に属する。また石灰岩の岩脈や鍾乳洞があり、セメント会社が掘削をしている。中里に「恐竜の足跡」があるので有名である。

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八ッ場と上野


八ッ場ダムと書いて「やんば」ダムと読む。群馬に根をおろして2年目、このごろよく耳目するようになったこの巨大ダム開発問題、その現地に行ってみることにした。前橋で地図を入手。17号から渋川へ。そこから沼田方面と離れて榛名の裾野を回り込むように進むのである。

middle_1145510547東町、吾妻町と、なかなか風光明媚ないいところである。役所で地図やパンフレットを入手。驚いたことに、ダム建設側が周辺のハイキングガイドを作っている。役所の担当者のしゃべりの雰囲気ではすでに「ダム建設はゴーサインが出ていている。もう白紙撤回されることはない」を確信している風に受け止められる。その八ツ場ダムのダムサイトは「吾妻渓谷」の上部につくられる。ハイキングガイドを参考に白糸の滝まで歩いてみた。上毛カルタに「耶馬渓しのぐ吾妻渓」と詠まれたこの渓谷も、ダムができればズタズタになるだろう(白糸の滝は付近は水没する)。

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スーパー林道の怪


西上州の名山、御荷鉾山の近くにわがアトリエはある。ここは神流川沿いの国道から2キロほど山に上がったところであり、さらに上に伸びた林道をたどると、そこにスーパー林道なるものが走っている。この御荷鉾林道、関東一のロング林道などといわれ、オフローダーのツーリング姿もよく見かける。

「スーパー林道」とは

「奥地の森林資源開発を主目的とし、過疎振興をも念頭に」1965年から着工(事業主体は森林開発公団)、90年度まで全国23路線、1,080キロを完成させた特定森林開発林道事業。

御荷鉾林道もその一つである。未舗装とはいえ(現在は舗装部分も多い)幅4.6メートルという林道の出現は、当時は画期的なことであり、まさに「スーパー」な林道だった。が、その環境破壊度も計り知れない。とはいえ、われわれ山村に住む生活者にはたしかに便利な林道なのだが、結果として林業振興や過疎の歯止めには結びつかなかった。

この御荷鉾スーパー林道を行くと地元の森林組合作業員がちょぼちょぼと仕事をしている姿も見かけるが、いちばん利用しているのは御荷鉾山や雨降山を登るハイカーや山菜採り、そして前述のライダーたちかもしれない。ここにけったいな看板をみつけた。林道南面の鮎川支流の砂防堤工事の位置図である。その数の多さにも驚くが、

「森林地帯のコンクリート構造物における景観デザインの可能性を追求するため、構造物ごとに形を変えてデザインしています」

とある。

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