創作考


旅の間に留守電をもらっていた用事をこなす。11月に水戸の小学校で「文部省/学校への芸術家派遣事業」の依頼があって紙芝居と講演をすることになっている。その打ち合わせの電話とFAXの送信。事前に練習すれば生徒さんたちも一緒にタマリンソングが歌える、ということでCDも送ることにする。

それから農文協編集部への打ち合わせメール。旅先でお約束した方に礼状と著書の送付。今日はプリンター故障のアクシデント。もう少し様子をみてダメなら修理だ。それにゴミ箱に入れてしまったデジカメデータの復帰が無理そうでがっかり。やれやれ、PC関係は一寸先は闇だ。便利度もたしかにスゴイが、壊れれば全くのブラックボックスでお手上げだぁ。

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秋祭りの日


朝、お祭りの飾り付けに行く。絵を持っていったら宮司さんも皆もとても喜んでくれて、ホッとした。「昨日の夜のうちに描いたの? いやーたいしたもんだ」「こりゃ毎年楽しみだなぁ」などと言う人もあり、「なんならオオウチさん、今度はお宮の天井に絵を描いたらどう?」などという爆弾発言もアリ。いや~なんでもやってみるもんだね(芸は身を助く)。

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奉納画を描く


朝、2週間空けた畑を見にいく。草はそれほどでもなかった。やっぱり秋だね。しかし、白菜とほうれん草の畝はY先生が草取りしてくれた気配。枝豆とミニトマトを収穫して、ジャガイモも茹でて、ひさびさにちびカマで火を焚いて食事。う~ン、エダマメはめちゃウマだぁ。それにここの水は本当に旨いな。

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15日目/輪島~富山~糸魚川~長野~十石峠~アトリエ


朝食後、宿のおやじさんが朝市まで案内してくれるというので、宿泊者のほとんどが車で後をついていく。輪島塗のお店の駐車場に案内され、まずその中にある喫茶店でコーヒーを飲む。そこは、かなりハイテンションな店だった。店内がテーブルから壁から塗れるとことはすべて漆塗り。コーヒーの器もミルクピッチャーもシュガーポットもスプーンもすべて塗り物。そのデザインや完成度もすばらしいものに思えた。

店内の売り場を眺めた。箸の蒔絵が美しい。お椀を手にとってみると、硬くシャープなのに、吸い付くような、なんとも名状しがたい暖かみが伝わってくる。そのツヤの深みの質が、いままで見た漆器とちょっとちがうのだ、国産の漆だという。行程もすべて本物。が、値段はめちゃ高い。お椀ひとつが24,000円だった。

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14日目/砺波~高岡~氷見~七尾~輪島


天気がいい。このまま帰るには惜しい。そんな気持ちを残しながら旅も最終日。すでに今日で二週間が経っている。そろそろ畑が心配だし、仕事の締め切りも迫ってきた。能登半島に向かい、輪島塗りの本物をじっくり見てから帰ろう、と思った。

その前にまず、砺波平野の湧水を飲みたいし、「散居村」風景を見たい。これを相方に見せるために砺波に宿をとったのだ。砺波平野には庄川の扇状地が広がる。ここは白山連邦の湧水が豊富で、各戸ばらばらに田の水利ができるので、家が散らばっているのである。しかし風が強い所なので屋敷林で防風する。その屋敷林と民家が散在する景観は見事なものである。日本の名水にも指定されている「瓜割清水」へ行く。かなりの湧出量だ。展望台まで登って、朝方の澄んだ空気の中で写真を撮った。
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