瀬戸内定置網漁取材(その2)に定置網のイラストを追加しました。
Amazonから丸元淑生中古本が届く。その「あとがき」のことを追記しました。
囲炉裏暖炉のある家 tortoise+lotus studio
イラストレーター・著作家、大内正伸のブログ
近所の直売所に行ったら一袋150円という梅の実を見つけてしまった。いい感じに熟れ始めて色だったので3袋購入。今年も梅干しを仕込むことにした。2日ほどザルに上げて放置。緑だった実が黄変してくる。その間、馥郁とした梅の香りが部屋に漂っていた。
食べきれない魚の残りを何にしようか? イカとアサリを足してブイヤベース様のものを作ってみよう。ブイヤベースはスープや白ワインを使うが、この丸元レシピは野菜と魚貝の水分だけで煮るのである。必然的に野菜の量は多くなる。また、トマトを使うので酸に強いステンレス鍋、しかもフタが重く密閉度の高い蒸気漏れの少ない鍋で。
ピーマン3個。タマネギ小1個、完熟トマト2個、ニンニクひとかけ。これが一人分の野菜である。多いでしょ! 正式名は「魚貝のシチュー・ナザレ風」。ポルトガルの伝統料理をアレンジしたものだそうだ。
旅から戻るとすっかり春。スーパー林道の雪もすっかり(完璧に!)融けている。沢には取り頃のワサビがたくさん出ている。昨年の台風で沢はかなり荒れたが、アトリエの水路に移植してあるものがたっぷりつぼみをつけている。それを摘んで総菜をつくる。
まずは『よい食事のヒント』丸元淑生著(新潮選書2003)から。
世界で最も多くの人が作っている料理は? ラタトウユである。南フランスのニースの郷土料理であるラタトウイユが、なぜアフリカから南米まで何億もの人の作る料理になったのだろうか? まずおいしいからで、野菜の栄養がたっぷり摂れて、作り方が簡単だから、と私は思う。
トマト、ズッキーニ、ナス、ピーマンなど夏野菜が主体のこの料理は、暑い季節に作ると特においしく、外食が重なった時など、野菜不足の解消にこの上ない一品となる。ラタトウユの伝統的なレシピは、野菜の組み合わせによって味をまとめるものなのでレシピ通りに、本格的に作っていただきたい。ポイントは水を加えずに野菜を煮る点にある。
はいはい、作ってみました。僕は過去に何度も作っているのだけど、相方のYKはラタトウユはアトリエに来て初めて。けっこう衝撃だったらしい。野菜を煮ただけでこんな味がでる簡単料理だってことが。でもオリーブ油とニンニクが入っているのがミソ。そしてトマトがたっぷり入るのもポイント。ニースで本物を食べてみたいものだ。