大地の再生講座@仙台秀明/開発と樹木の引っ越し


前夜は三春の温泉に入って、レンタカーを私の運転で仙台まで走った。途中、SAで食事しながら、矢野さんの造園屋時代の修業話を興味深く聴いた。仙台はいつもの桂旅館だった。夜も遅く到着したのだが、矢野さんの誘いで缶ビールを飲みながら、宿の部屋でまた1時間くらい話し込んだ。

翌朝はコンクリートと新建材住宅に囲まれた仙台市内を現場へと走るのだが、畑などの農地や緑地公園にまったく出会わない。矢野さんはこの宅地の中を走っていると「道が道のように感じられず、感覚がおかしくなってくる・・・」と言った。

地図で見ても凄まじい開発造成ぶりで、赤丸が「仙台秀明」の現場である。北に広がる南光台(なんこうだい)と呼ばれる住宅団地は、かつて山林や牧場だったものを地元の不動産会社が開発したのだそうだ。戦後の農地改革で土地を失った地主が金のために手放した山林が多かったという。

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福島県三春町「福聚寺」再訪2回目・後編/有機的排水溝、夕暮れの紅葉


不思議なことにこの雨の多い日本で、建築の周辺に関わる雨水のゆくえは設計段階では曖昧である。建築自体に「雨仕舞い」という概念はあり、そのディテールはよく研究されているが、その先の排水処理は抜け落ちており、杜撰でさえある。

新興住宅地のようにコンクリートとアスファルトで固められ、地下埋設の配管に明快に流れ落ちるような場所ならいいが、土が露出した場所や建物に庭が連続している場合は、雨跳ねや水の停滞が建物を痛めてしまう。

雨落ちはコンクリートのU字溝にグレーチング、その上にゴロ太石という設計だったが、U字溝をことごとく壊して成果を出している矢野さんがそのまま受け入れるはずもなく、タクシーの中で描いてきたというイメージ図(下)が工程会議を通った。

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福島県三春町「福聚寺」再訪2回目・前編/庭木と苔


早朝、バスが郡山駅に到着。三春までは1時間に1本というローカル線で行く。昔は「磐越東線」と呼んでいたけれど今は「ゆうゆうあぶくまライン」という愛称がついている。ちなみに郡山は大学の4年間住んでいた町なので懐かしいが、もう40年も昔のことなので駅前には記憶に残るものはまったくない。小雨だった。三春駅からタクシーで福聚寺へ。

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郡山へ、駅弁2種。


明日から東北の取材に入る。まずは福島県の三春町。アクセスは郡山からなのだが、新幹線で行くと現地で一泊が必要になる。時間と経費節約のため大阪から仙台行き夜行バスを使うことにした。

これなら今日の16時代のマリンライナーで間に合う。昨日から北海道取材の報告書を作っている。それが終わらず午前中まで仕事。昼は早くできるものをと、お好み焼きを作って食べ、1時間ほどで旅支度を整えて、スタッフに駅まで送ってもらう。

今日のマリンは1階の指定席にしてみた。しかし、ほぼ満席で窮屈ではあった。それでもパソコンを開いてブログ用の写真などをまとめる。私のブログの写真はデジカメやスマホで撮ったものをそのまま使うことはほとんどない。いちどフォトショップに落とし込んで、トリミングや明るさ・色調の調整をしている。また、建築物の場合はアオリを補正する。

他にもスタンプツールによるお化粧直し、ゆがみの補正、じゃまな部分の消去・・・なども行う。つまり、一枚の写真が絵としての完成度を保つようにするのだ。たった一枚でも絶対に妥協しない。グラフィックのプロなんだから当たり前なのだが、手が込んでいるのである。

マリンの1階席は、予想通り2階のグリーン席よりも揺れが少なく仕事には向いているようだった。車窓より夕暮れの海を眺める。世界の旅行家だれもが絶賛する瀬戸内海、島影を背に大型タンカーが動いて行く。

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近頃のバロンとドリー


寒くなってきたのにブログに「囲炉裏暖炉」が登場しないな・・・と思われているかもしれないですね。ちょこちょこ焚いてはいるんだけど、いろいろと忙しくてのんびり火に当たる気分になれない。このところテレビもほとんど見てないな。なにしろまた「大地の再生」の取材で旅することになったのだ。

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