うどん一幅、蔵元屋(その1/九州行き、出発)


九州の旅に出発。今日は松山泊まりだが、行きがけに讃岐でうどんを食べる。高松市の隣、国分寺市の街道沿いにあるセルフの「うどん一幅」。有名店で修業したご主人が出店したとかで先日の昼、車がたくさん止まっているのを見ていたのだ。

やや細い麺でコシよりもモチモチ感のあるタイプ。出汁も旨く天ぷらもカリッとして油感も美味。うん、これは私的には讃岐ベストワンかも。おでん、おにぎり、お稲荷、混ぜ寿司とすべて揃っていて、広々とした店内に次々とお客さんが入ってくる。麺2玉におにぎり2個、それに天ぷらを加えてわっしわっしと食べているガテン系の若者がたくさんいた。ここで毎日昼飯をとれれば幸せだろうな。

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松山、定宿のビジネスホテルT横へ車を入れて、さっそく道後温泉へ入りにいく。いつもは路面電車で向かうのだが、今回は車に積んできた折りたたみ自転車を組み立てて漕ぎ出す。

道後の魅力は柔らかなその湯質にもあるが、文化財にも指定されたその建物と石造りの湯船がまたいいのだ。すべてが本物で、隅々までものづくりの職人の手が行き届いている。ノミ跡でざらついた石の湯船の感触が、柔らかな湯質を引き立ててそれがすごく好き。

外に出ると暗くなっていた。関東に長くいた私には、キンモクセイの香りは秋の深まりを予感させ、きりりと身の引き締まる思いがしたものだが、ここ四国では涼しい風の中にその香りが流れて、いささかアンニュイな気分になるのが新鮮だ。

まだ湯上がりのほてりが残るまま歩道に自転車を止め、愛媛の地酒が廉価で立ち飲みできる「蔵元屋」に行ってみる(ネットで引っかかったのだがT横のすぐ近くにこんな店があるとは知らなかった)。

濁り酒や季節限定も含んだかなりの数の地酒が、なんと一杯100~300円で飲める。「石鎚」の袋吊りしずく酒斗瓶取り純米吟醸300円、「川亀」純米吟醸200円、「御代栄」活性にごり生原酒かぎろひ100円、などを飲んでみる。

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テーブルは杉樽の蓋、まさに日本酒道場という感じで、強面の店主などがいたら、なんとなく入店しにくい雰囲気だが、注文会計係は若いお姉さんだった。「隣のおじさんの食べているつまみは何?」と訊くと、「西条市産ひめがい」つまり貝の干物である(300円)。これがまた冷酒によく合い、すこぶる美味であった。私的には「御代栄」にごり酒が最高であった。ぐわー、また松山の愉しみが増えてしまったではないか!

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