西条・御代栄+今治・焼豚卵飯


春の旅は天気とにらめっこだ。とくに西日本は黄砂で霞むので、写真のためには雨の直後が良い。まだ行っていない雲辺寺(四国八十八箇所中で最も標高が高い札所)と石鎚山山麓を探索しつつ春の木の花を見ておこうと出発。ところが、雨上がりが長引いたので先に愛媛まで入る。

ならばと、以前、松山の日本酒ショットバー「蔵元屋」で飲んで印象深かった御代栄の蔵元を訪ねてみることにした。

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社名は「成龍酒造」といい西条市にある。西条は石鎚山系の豊富な伏流水が湧出する所で「水の都」とも言われている。もちろん酒蔵も多くざっと調べただけで、十軒以上の蔵元があるようだ。町からはずいぶん外れた田園地帯の集落の中、ひっそりと建つ昔ながらの建物に、銘柄の「御代栄」の文字を見つける。杉玉が下がっている。

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中に冷蔵庫があって、販売も対応している。お目当ての御代栄の他に、「賀儀屋」という銘柄もあるようだ。使用米は愛媛県産”松山三井”と”しずく姫”、兵庫県産”山田錦”など。

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若い当主が試飲を勧めてくれた(運転手の私はもちろん香りだけだが)。やはりショットバーで飲んだ「御代栄・かぎろひ」が美味い。仕込み水も飲ませていただいた。「甘露」というに相応しい、透き通った中にほのかな甘みを感じる水であった(弱軟水とのことである)。

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火入れしていない活性にごり酒なので、蓋にガス抜きの穴がある。保冷剤をいただいてクーラーに入れて持ち帰る。

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宿にて風呂上がり、夕食までの時間にこいつをじっくり味わう。うむ、すばらしい。口の中でかすかに炭酸が弾ける。もう、このような酒は、肴などはむしろ不要で、音楽のほうが似合う。iPhonで好きな音を小さく聴きながら飲むのであった。

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さてもうひとつ、探検隊のご報告は、愛媛今治のB級グルメを代表する「焼豚卵飯」である。地図のAが御代栄の蔵、そこから今治までは17~8kmといったところ。

ここ数年B級グルメが大流行りで今治「焼豚卵飯」にはこんな立派なHPまでできている。

今治焼豚卵飯世界普及委員会

私たちはその発祥元祖といわれる「重松飯店」を目指した。これまた住宅地の裏にひっそりと。うん、こんな店はきっと美味いにちがいない、と確信させる佇まいだ。

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焼豚卵飯650円、スープがついてくる。

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大きめの目玉焼きが二つ、その下にチャーシューが隠れている。白米に甘だれ。元々は従業員のまかない飯であったそうだ。

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テーブルに食べ方指南が置いてある。

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その通りに食べてみる。ウナギのたれに似た甘さだが、他店ではもっと甘いところもあるという。チャーシューは期待したほど美味くはない。

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yuiさんがとった焼飯500円が量多くアブラーで美味、お得感があった(食べきれないというので1/3食べた)。

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餃子380円はまあまあだった。

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ラーメンは380円と激安だし、他のメニューも豊富なので、旅ラーは多人数でいろいろシェアして食べるといいかも。

後から来たサラリーマン風グループは迷わず焼豚卵飯大盛り(300円増し)を連呼していた。ひとまわり大皿に3個の卵が見えた。それをあっという間に食べていった(驚)。

雨が上がり始めた。シイの木が開花しつつある。

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