続いて9番札所「法輪寺」へ。山門が小さくてかわいい。
火灯窓(かとうまど)が目を引く。仁王様は小型ながら極彩色のきれいなお姿。
本堂と大師堂。本堂は入母屋、大師堂は方形(ほうぎょう)屋根というのが典型パターン。ご本尊は5年に1回開帳される秘仏で、88箇所唯一の涅槃像だ。今回は1200年記念行事で遠目ながらライトアップされた姿を見ることができる。
賽銭箱の奥に、横長にたくさん積まれている小さな物体があった。目をこらしてみると小さな草鞋(わらじ)のお守りのようなものだった。手前に使い古された松葉杖も置かれている。その奥に、暗がりががあり、釈迦涅槃像が金色にぼーっと浮かび上がる。
真新しい白装束に身を固めた若い遍路カップルが東屋(あずまや)で休みながら話している。その建物が風格があって感動モノであった
一部合板を使っている。掘立て柱の地中に埋めた部分は痩せてきているので、鉄筋を打ってそれに結わえて補強してあった。
墨書きとご朱印をもらう。書き手の個性を持った筆書きが走る。帳面に造形ができていくているのを見るのが、楽しい。
青のスタンプは寝釈迦像だった。
納経所の建物はできたばかりでアルミサッシ。ドライヤーと木の文鎮は墨書きや朱印を乾かすためのものだ。
草鞋のお守りを売っていた。これだったのか。
駐車場に戻ると中年男性2人のバイク遍路が、次の札所への荷支度中だった。遠くにこちらを目指す老夫婦の歩き遍路の姿が見えた。1番から10番までの札所は「阿波十里十か寺」といい、吉野川の左岸にかたまってある。これから右岸に渡って難所が待っている。彼らにとって遍路はまだ始まったばかりだ。
午後は徳島市内へ木下黄太ウクライナ報告会を聴きに行った。