15番の国分寺は9月に訪れているのでパス。14番「常楽寺」へ。駐車場の前に大きな池がある。
石段を上がって行くと黄葉を見せ始めたイチョウの木の向こうにきれいな弧を描いた石垣があり、その上に洋館にも見えるスギの下見板張り壁の二階屋が建っている。後で知ったがこれは寺務所の続きだった。
遍路道の看板があった。
岩崖を彫り込んで階段としている。足りないくぼみを別の石で補って。まったく徳島の石工のセンスと技術はすばらしい。
階段を上り詰めて境内へ出るとその岩が鐘楼や大師堂まで延びて続いている。まるで海の磯の上を歩いているようだ。
本堂の前にいかにも霊木といった木が立っている。
樹種は針葉樹のイチイ(別名アララギ)だった。木の股に小さな弘法大師の像が置かれている。
本堂のご本尊は88箇所中唯一の弥勒菩薩(絶対秘仏で1200年記念の御開帳もナシ)だが、この「あららぎの霊木」は病気治しの霊験があり、慕われているようだ。
石垣にはツワブキが着生して、晩秋さいごの花をいっぱいに咲かせている。歩き遍路はこの道を通って次の国分寺へと向かう。