畑の奥の湿地帯あたりに、あるイネ科の植物が繁茂し始めている。というか、この植物はこの敷地全体にまばらに生えており、玄関前にも小さな株が生えてくるのだった。
直径1~2mmくらいのまん丸の茎(これが葉?)が地面から直接飛び出しており、抜こうにも根張りは強固で、三つグワで深く挿してから根ごとほっくり還すのも大変な仕事なのだ。
だから大きく成長したものは(背丈は1mくらいになる)一回ひとまずカマで刈り、その根を掘るのだが・・・・
ついにクワの柄が折れてしまった。ホームセンターのクワはダメだなやっぱり。
じつはここにサトイモを植えたいのであるが、刈った場所の全部の根を取り去って、うねきりして整地するのはあまりに大変なので、この植物の根を起こしてできた穴ぼこに種芋を押し込んで植え付けとした。
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さて、この植物に花が咲いた。イネ科の雑草の同定は困難を極めるので、はなから諦めていたのだが、あまりに特異なこの植物の名はすぐに判明した。
イグサ科の「イ」である。あの畳表を作る材料のイグサだ。
牧野新日本植物図鑑には栽培品種の「こひげ」も載っており、岡山県に産するこの品種を「備中表」といい上等品であると書いてある。まん丸の茎・葉?と思われた本体は、花の上部は「苞/ほう」(花や花序の基部にあってつぼみを包んでいた葉のこと)に当たるのだそうだ。
家を建てる荒れ地の頃は、クズに覆われてそれほど目立たなかったイグサだが、がぜん息を吹き返してきたのだった。
ちなみに別名「燈芯草」といい、花茎の髄を燈芯(油で明かりをとるときの芯)として使われてもいたそうだ(和蝋燭にも用いたとも)。たしかに茎は中空ではなくスポンジ様のものが詰まっている。
駆逐せず一部に栽培エリアを残して、クラフトの材料としていろいろ使ってみよう。
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センダン薪は大きなものはほぼ片付けて積んだ。
yuiさんが庭の雑草を窓際に活けた。ツルニチニチソウウ(青)とトゲミノキツネノボタン(黄)、どちらも外来種であるが、ナルホド、組み合わせの妙だね。