わが家にはいまだ食器棚がない。それは食器が少ないということもあるのだが、システムキッチンの引き出しの中に入ってしまっているのである。
現代のシステムキッチンの収納力はたいしたもので、さらに最近のものは観音開きではなく引き出し式になっているので、モノを取り出すとき深くかがんでゴソゴソと探す必要がないのはとてもありがたい。
それでも使い続けていると、料理に頻繁に用いるザルやボールやバットなどはすぐに手が届く棚にあったほうが便利だな・・・と思い始めてくる。作業中に引き出しを開けるワンクッションが煩わしいのだった。
また、引き出しに格納するときは完全に水気を拭かなければならない。棚なら多少の水滴はあってもいい。
というわけでyuiさんの強力な押しもあり、いよいよ棚を作ることにしたのである。写真の赤丸の場所に、ボールなどを置く棚を木で作ることにした。
いや~今回はかなり難易度が高いですぜ(;^ω^)。
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設計図。メラミンの壁に穴を開けたくないので、梁から吊る構造で壁から独立させたい。このほうが風が通るので乾きやすく衛生的でもある。ザルやボール類は軽いので、細い部材でいい。それで枠を作り、竹のすのこを敷く。
梁に40mm角の長竿をビス打ちして、それを手がかりにフレームを組むが、キャンティレバー(片持ち梁)になるので長竿を80cm先にあるもう一つの梁に架け、支持力を強化する。また、ブレ止めとしてステンレス線でアンカーをとる。
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材料。長竿は家づくりの余り物、38mm角のベイヒバ。それに回り縁に使ったスギ材がフレームにちょうどいいサイズ。他に古材をたくさん貰った中から、細いものをみつくろっておく。
古材も鉋をかけて一皮むけば真新しい木肌が現れる。ヒノキとラワンとスギ。
直角を出しながらビスで止めていく。今回は長竿以外は切り欠きを作らない。材が細いので割れを避けたい。
誘導穴は大きく開けておく。
2本のビスの間に、小幅板を1本のビスで打つ。ここはインパクトドライバーではなく、手回しでいく。
治具で自立させておき、2つを結合していく。
各部材に正確な寸法と直角を与えておけば、おのずと正確な四角い箱ができていく。
同じ手順で2段目を。
中央は細い角材を渡す。ここも切り欠きは作らない。
ここからが大変!
理想的な高さと壁からのクリアランスを決めつつ、水平垂直を正確に出して固定せねばならない。
最初に長竿を仮止めし、そこに枠をあてがって印(アタリ)をつけ、上部の横材の位置を決めて先にビスで固定。水準器で水平をみながら縦枠の一つを梁につけ、さらに左右のズレを水準器修正しながら、もう1本の縦枠を梁に止める。
(一人作業ではムリ、助手が要りますw)
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竹のすのこは時間がかかるのでとりあえずスギ板をすのこのように敷き詰めた。
さっそくザルやボールを載せて使ってみる。うん、いいね♫ しかしやっぱりちょっとブレるな。
梁にヒートンを打ってステンレス線でアンカーをとる。
これがブレ止めとしてけっこう効く。
う~ん、ちょっとアレだけど、これが暮しってもんだよw。
さあ、これでまた料理バンバン作るのだ~♫