イタドリ食す


香川県は溜め池が多い。近所にも大小多数の溜め池があり、自然度の高い溜め池には必ずカメがいて、水面を覗くと甲羅干しをしていたカメが驚いて水にちゃぽんと沈んで逃げていく。

たいていは縁日で売っているミドリガメが大きくなって逃がされた、外来種のアカミミガメが多いのだが、家から300mほど道を上ったところの溜め池には在来種のクサガメがいて、目を楽しませてもらっている。

私の主宰するデザイン編集事務所「Tortoise+Lotus studio」のTortoiseとはこのカメのことだ。ロゴマークの六角形はカメの甲羅の文様や、Lotus=蓮からの連想でもある(ハスの名由来は花托の形状を「蜂の巣」に見立てたことから)。

蓮もまた溜め池の植物で、じりじりと暑くなる頃、讃岐の池にはこの蓮たちが艶やかに開花するのである。

さて、そのクサガメの溜め池の堤のわきに、先日「蜂箱」を設置したのであるが、見回りに行くと堤にイタドリがにょきりと出ていた。

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四国、とくに高知県ではこの山菜がよく食べられている。私も高知のイタドリは好きで「ひろめ市場」でもよく取って食べ、独特の食感を楽しむ。

イタドリは関東でもよく見かけるが、それほど喜んで食べられていないのではないだろうか?

その違いは何なのか? たぶん関東では他の美味しい山菜が多過ぎて、イタドリごときは見向きもしない。また、イタドリのサイズが小さい。

そう、四国のイタドリはデカイ。

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温暖なこの地では地域ごとに第一回目の草刈りを2月末に行う。その後に出てくるイタドリは競争相手がいないので大きく育ちやすいのかもしれない。

ネットで検索して調理法を調べてみた。下ごしらえとして茹でる方法と、茹でないでいきなり塩漬けする2通りがあるようだ。いずれもまず皮を剥く。剥きづらいのでピーラーを使い、いきなり塩蔵でいくことにした。

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中は空洞になっている。硬いものもあるのでそれは除く。かじってみると酸味がすごい。これはシュウ酸の成分だそうだ。

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ジップロックに入れて一晩置く。

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翌朝、水に漬けて塩抜きをする。赤身が抜けて爽やかなグリーンになっている。

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水を替えながら半日ほど(水を舐めてみると塩気とともに酸味が出ている)。食べてみてOKなら調理開始。

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まずはそのまま刻んでわさび醤油で和えてみる。

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そしてゴマ油で炒めて、油揚げとともに酒、みりん、薄口醤油で炊く。

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やはり、この食感がたまらない。これだけの歯ざわりがあるのに、ほのかな香りとともに泡のように嚥下されるのは妙なるかな・・・としか言いようがない。そうしてまた箸が伸びる。

ちょいと張り込んで入手した川鶴の純米酒が合う合う♫ このイタドリ摘み一回分、二人でその場で完食してしまった。

塩蔵するとなかり長期保存できるそうなので、これからイタドリハンターになろうかと思うw。

おまけ、口直しにトマトとアボカドとタマネギのサンドイッチ。

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