23年ぶりの海外旅行・フランス/5日目その1・モンペリエの白い木〜マルセイユ


モンペリエに宿を取ったのは次の目的地マルセイユまでが遠かったこともあるのだが、日本人の若手設計家の話題の建物を見たいというのもあった。宿はそこに歩いて行ける場所を選んだのだった。

宿の朝食はフランス人の美しい女性2人が給仕してくれ、もぎたての果物もたっぷりとあるバイキングだった。室内で皿に取るとテラス席を勧めてくれた。

パンのほかに手焼きのパンケーキもあり、丁寧さが感じられた。さすがにチーズとハム類は豊富。ドライフルーツはイチジクとプルーン

2巡目、果物だけ取りに行った。もぎたてのアンズ(?)とブドウ

その衝撃😱の建物「L’Arbre Blanc」(フランス語で「白い木」)は建築家・藤本壮介らが設計(2019年竣工)、宿から30分ほど歩いた先にある。チェックアウトを済ませ、荷物を背負ったまま移動する。昨夜の洗濯物はある程度ドライヤーで乾かしてリュックの中に放り込んだ。

Googleマップを頼りに歩いて行く。落書きだらけの乾いた水路。

噴水と彫刻。

街路樹はやはりプラタナスが多い。歩道にゴミ箱が出ているのはバルセロナ と同じだ。

見えてきた。

17階建ての集合住宅の各戸にバルコニーが飛び出している。その大きさはさまざまだが、技術革新により世界最長の7.5mのキャンティレバーを実現している。最上階にはカフェが設けられているそうだが、早朝なので閉ざされている。

バルコニーや屋上は見た目は気持ちよさそうだが、実際に使ってみると暑すぎたり寒すぎたりする日が多くて使い勝手は案外よくないものである。モンペリエには向いているのかな? 住居者にその感想を聴いてみたくなる。

帰りは宿ではなく別の道を駅まで進む。今日はフランスの国有鉄道でマルセイユまで行く。昨日のCorum駅は路面電車の駅で、今回は国鉄のSaint-Roch駅で場所は微妙に違う。道々、街路樹が大きい。これはなんとオリーブだった(!)

モンペリエはモンペリエ大学の所在地として有名で、中世からの学園都市だそうだ。市内には美術館や大聖堂などもある。建物はなかなか落ち着いていていい感じ♫

無事駅に着いたがマルセイユ までの乗車券を買わねばならない。この時点ではまだOmioの使い方に慣れておらず、オフィスでの購入を試みた。中にいた係員のお姉さんに誘導してもらいながら、販売機のキーを叩いていくのだが、これがパスポートを取り出さねばならなかったりして、結構面倒だった。

さらに、お目当の列車が到着遅れでホームに来ない。慌ててホームの人に訊いてみると電光掲示板に「late」表示があり、到着ホーム番号の表示がない。つまり遅延なのだ。というわけで、また上階に戻って電光掲示板の前で待機することに。

結局、初のヨーロッパ鉄道乗車がいきなり2時間遅れであった。後ろに「駅ピアノ」があり、若者のグループがやってきてイマジンを弾き始め、その後グループで取っ替え引っ替えクラシックのモダンな曲調の音をずっと奏でてくれ、旅情をかきたてる良き時間ではあった(笑)。

ようやく乗車。シートは指定となっている。フランス国鉄の車両はゴツかった。南仏の自然と建物が流れていく車窓を眺める。この一帯では唯一の大河、ローヌ川を渡る。ローヌ川はフランス4大河川のひとつ、そのうち地中海に注ぐ唯一の川。河口部のカマルグにはラグーン、淡水・塩性湿地など多様な生態系があるようだ。

ゴッホが過ごした街、アルルが近い。

ようやくマルセイユ到着。目の前にバックパッカーの女性。アラブ系、黒人も多数。カオスのようなエネルギーを感じる構内だった。ここは海の玄関口で独特な活気に満ちている。

マルセイユの駅舎。

駅は高台にありテラスから街のシンボル、「ノートルダム・ド・ラ・ガルド聖堂」が見える。

まずは宿へ急ぐ。地下鉄と徒歩で近づいていくと大通りの向こうの木の間から突然ユニテ・ダビシオンが現れる。

続く▶︎5日目その2、ホテル・コルビュジエ


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