四国霊場の国分寺は4県に一つずつあって順回りで行くとここ徳島の国分寺が最初だ。昔はものすごく大きなお寺だったらしい。
正面に本堂、右手に大師堂。
本堂は重層の入母屋で遠くからもよく目立つ。
唐破風の曲面に合わせた鉄とポリカの雨避けがつくられている。
大師堂は新築されたばかりのようだ。
この寺でなんといっても目を引いたのは青石の使い方だ。吉野川の南岸は青石の一大産地で、この付近に寺(徳島全体の寺といっていいが)には青石がふんだんに使われている。まずは手洗鉢。
本堂のアプローチに青石畳。
本堂の階段。これはかなりの上物。青石は片理があるが花崗岩よりも硬いらしい。
平行に割れる片理を利用して石碑にも多用される。が、ここまで長いのは珍しい。
外塀が秀逸。コンクリートの立ち上がりと漆喰壁との間に、正方形の石板をタイル状に並べている。青石の微妙な色合いのちがいがデジタル的なデザインになっていて面白い。
納経所へ向かうときスギ皮の塀があった。中に庭園がある。300円で一般公開していたが、時間が遅くて見れなかった。これが、桃山時代のものだそうで、なかなか凄そうな青石庭園なのだ(重森三玲もこの庭の解説を書いているらしい)。また見にこなければ♬
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帰りに吉野川市にある日帰り温泉「鴨の湯」に併設する善根宿(歩き遍路のための無料宿)「鴨の湯いやしの舎」を見に行く。隣のテーブルで外人のカップルと日本人遍路がむつまじく談笑していて楽しそうだった。