二年目のヒオドシチョウ、若布蕎麦


昨年アトリエ敷地で初めて見ることができたヒオドシチョウを、今年も見ることができた。お隣の保育園が竹で塀を作ってくれ、いま敷地境界はこんな感じになっている。大きめの茶褐色のチョウが庭先を飛翔していたのだが、その柵の柱の上に止まってくれた。

昨年見たのは5/28だからほぼ同じ。以前も書いたがこのチョウの食樹はエノキであり、アトリエには何本もエノキが植えてある(鳥たちが運んだ実生を育てているものも数本)。同じエノキ食樹のオオムラサキ、ゴマダラチョウ、テングチョウのうち、テングチョウはすでに何度か見ている。

平凡種のキタテハによく似るが、より濃くて鮮やかである。幼虫はエノキだけでなくケヤキやヤナギ類につくこともあるらしい。

ヒオドシの名は戦国時代の武具「緋縅」・・・なやかな緋色(ひいろ)に染めた革でつくった、よろいの縅(おどし)・・・から付けられた。英名は「The Lage Tortoiseshell」大きな亀の甲羅(鼈甲)、ちょっとよくわからないね(笑)。

夜は蕎麦。

油揚げと自家製塩蔵のワカメ、畑のネギ。

自家製の干し椎茸と切り干し大根で煮物を作った。

夜は窓を全開(網戸はする)にして囲炉暖炉を焚く。家に見学に来た人によく「うしろの石のスジは何のために入れてるんですか?」と聞かれるが、この写真を見て後ろが真っ黒ののっぺらぼうだったら面白くないでしょう? デザイン的に言うと揺らぐ炎の不定形と背景の軸線が響き合う。そして、彫刻的な立体としての線は所によってネガにもボジにも見える豊かな背景を作る。

このアイデアは吉村順三の「京都西山の家/芝田邸」にある三面開口型の暖炉から得たものだが(『吉村順三のディテール』p.112)、吉村の暖炉は背面が石ではなく、9㎜厚の鉄板にエッチング加工でスリットを入れている。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください