今日はGomyo倶楽部のお田植え祭の日。準備のため早起きして現地へ。今日は参加者が多数集まるので、沢の道の一番奥まで車を乗り進めたら、エゴノキがたくさん開花しており、ゼフィルスの仲間のアカシジミがいたので撮影したあと、ネットイン。
今日の観察会のために助成金で採集道具を購入した。捕虫網というと普通の人は100円ショップなどで売られている安っぽい子供用のものしか見たことないだろうけど、これはプロ仕様の本格的なというものである。そして三角緑のケースは採集したチョウやトンボを格納する「三角ケース」。
もちろん高松でこれを買うことはできない。いや、もはや昆虫採集の道具などというものは、大都市で店を探しても売っていないのである。これは「(株)志賀昆虫普及社」(以下、志賀昆)というかなり昔からある昆虫昆虫採集や標本づくりの道具を販売しているネットで通販で購入したものだ。
実は僕が子供の頃、水戸市内にある薬局でここの採集道具を買うことができた。水戸にはヒヌマイトトンボの発見者である広瀬誠先生などがいて昆虫採集が盛んだったことがあるのかもしれない。
他の地方都市ではどうだったか知らないが、そういう意味で僕が水戸に生まれ育ったのは幸運だった。当時、志賀昆の竿は竹製だったがつなぎ竿なので節が抜いてあり、2本に格納できるものだった。
が、それではゼフィルスを採るには強度が弱く、しなりすぎてしまう。そのうち割れてしまった。その後に僕が使ったのは『月間むし』という雑誌で通販していた節が抜かれていない1.5m×4本=6mのつなぎ竿で、これはすばらしく活躍してくれた。
その竿はいまでも所持していて、ここ高松のアトリエでは囲炉裏暖炉がある2階の嵌め殺しの窓拭きに使っているのだ(笑)。
つなぎの部分は真鍮が使われている。
僕はこのつなぎ竿を使って茨城北部の山で山地生のゼフィルスを追い、その成果に満足できた時点で(高校2年生の頃)昆虫採集と標本作りをぱたっと止めてしまった(その後はフライフィッシングにのめり込んでいく)。
その辺の話は前回の講演(兵庫県川西市「国崎クリーンセンター/ゆめほたる」)でも紹介させていただいた。下の画像はそのときのスライドの1枚である。
『月間むし』と(有)むし社は現在も健在だが、竹竿はもう販売しておらず、カーボンロッドになっているが、いまどきゼフィルスを長竿で採るような採集者は少ないのか6mという製品はないようだ。
それにしても、Gomyo倶楽部で僕が採ったアカシジミや春型のモンキアゲハの三角紙を開いて見せたときの、大人を含めた参加者の感動の表情を忘れることができない。
採ってみなければその存在すらわからないというチョウたちが日本にはたくさんいる。そして立体としての生き物としての存在感はすごい。やはりバーチャルではダメなんだ。