竹林のご神木@大阪高槻


場所は以前訪れた大阪高槻のこども園のHさん宅で、まえに建物のログハウスのデッキを切ってファイヤープレイスを作るお手伝いをした(こちら)。今回は庭の一角に石組みを台座に五右衛門風呂を作りたいとのことだった。

そのお話はかなり前に頂いていて、アイデアのラフスケッチまで描いたのだけど、いろいろと忙しくてとり掛かれないでいた。ところが行ってみるとなにやら設置予定場所に事件(?)が発生したらしく、五右衛門風呂計画は一時保留というか延期になっていたのである。

高槻といえば昔は田園地帯であったが今は宅地や老人ホームなどがせめぎ合っている。が、Hさん宅の隣は小さな水路をはさんで放置された竹林があり、その竹林周りはやっちゃんたちが家周りにつながる「大地の再生」的な手入れを施していたのだが、最近その中にかなり風格のある大樹が発見されたのである。

実はここにはむかし神社があり一帯は鎮守の杜であったらしい。それらしき祀られていたような石が多数出てきたそうなのだ。Hさん宅の裏にはコンクリートの擁壁がそびえ、その上に新興住宅が建っているのだが、擁壁の下部から滔々と地下水が溢れ出ている。それも不思議なことだった。水路は小型のコンクリート3面ばりだが、夏にはホタルも飛ぶという。

その木は確かに風格のある不思議な姿だっで、場所がらケヤキかな? とも思ったが、板根(ばんこん)が発達しており、樹皮がめくれ上がっている。ひょっとして・・・(イチイガシ?)。しかし下枝がなくかなり高所に生き枝がそよいでいて樹種が判別できなかった。

竹林の周りと辺りの住宅地を散策してみると、水路は雨水だけが集められたもので、道には下水管が入っており雑排水はそちらに流れているようだった。そして竹林の面積は意外に広く、その中に同じような樹冠 の大樹がもうひとつ突出しているのが判った。

竹林はHさんの土地ではないのだが、隣接する一角は管理を任されているとのことなので、皆でその大樹周りの竹を整理することにした。とはいえあまり急に明るく開いてしまうのは乾燥が進んでよろしくない。

みるみるうちに大樹の周りがすっきりとし、板根とねじれの風格のある威容が現れてきた。おそらくかつてはこの鎮守の杜か水が湧き、周囲の田畑を潤していたのだろう。もっと古くは飲み水にも利用されていたかもしれない。

そう思うとこれまでの一連のHさんたちとの関わりは、この地の龍神様に呼ばれたのではないか・・・とも思えてくるのだった。ともあれ最近Hさんが近所に借りたという田んぼから出たゴロ石がたくさんあり、材料は揃っている。ここに火がともることに意味が見いだされる。

磁場が高いのか実の詰まった重たい竹があり、囲炉裏の自在カギや小物の工作用に少し竹を頂いて帰ることにした。


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